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中華人民共和国で医師が参考としているらしい潰瘍性大腸炎の治療指針に目を通していまして、文章中に「青黛」があるのを発見しました。注腸剤に配合して使用しているようです。 「専門委員会において数十人の専門家が幾度も討論を重ねた」と文章中にありますし、ほかの論文に少なからず引用されているようですので、この治療指針は中国の潰瘍性大腸炎の専門医にとって重要なものであるようです。 指針本文の構成ですが、まずは潰瘍性大腸炎の症状を西洋医学の視点から「初発型」「慢性復発型」「慢性持続型」「急性爆発型」に分類し、次に、それとは別に中国の伝統医学(=中医学)の視点から潰瘍性大腸炎をいろいろな「証」に分類しているようです。次に、西洋医学の視点から書かれた診断基準があり、そして次に、西洋医学的治療法と中医学的治療法が記されています。またそれらとは別に、保留浣腸、つまり注腸による治療法が最後の部分に書かれていまして、そこに青黛が出てきます。 以下に、指針のうち、中国の伝統医学の視点から書かれた部分だけを多少翻訳してみました。 潰瘍性結腸炎中西医結合診治方案 陳治水、危北海、張万岱 世界華人消化雑誌 2004 November; 12(11):2690-2693. doi: 10.11569/wcjd.v12.i11.2690 [掲載誌の公式無料全文.html] (簡体字中国語) ▽▽▽▽▽▽ ここから治療指針の一部翻訳 ▽▽▽▽▽▽ ◆大腸湿熱証 (大腸に湿熱がある) 主要症状: 腹を下し、粘液膿血便がみられる。切迫した便意が重なるように起こる。舌の表面の苔が黄色くてねっとりしている。脈は滑のパターンで数が多いか、または濡のパターンで数が多い。 副次症状: 肛門に灼熱感がある。身体に熱がある。下腹にひどい痛みがあるか、あるいは焼けるような痛みがある。口がにがく、口臭がある。小便が短く濃い。 治療方針: 熱邪を清め、腎に気を補する。気を調じて、血をめぐらせる。 処方: 芍薬湯(芍薬、黄ごん、黄連、大黄、檳榔、当帰、木香、肉桂)を用いる。大便に膿血が比較的多い場合は紫珠草、地楡を加える。大便が白くゼリー状で粘液が比較的多い場合は蒼朮、苡仁を加える。腹痛が比較的はなはだしい場合は、延胡索、烏薬、枳実を加えれば、気を調えて痛みを止める。身体の熱が甚だしい場合は葛根を加える。 ◆脾胃気虚証 (脾と胃において気が不足している) (草はみ注: 「脾」は消化吸収をつかさどる器官の事です) 主要症状: 腹を下して便は半固形。粘液、あるいは少量の膿血がある。食が細く消化不良。食後に腹が張る。舌の状態は淡色でぽってり大きい、あるいは歯痕があり、舌の苔は薄くて白い。脈は細くて弱い、あるいは濡のパターンで緩い。 副次症状: 腹が張って腸が鳴る。腹部に鈍い痛みがあり、押えると楽になる。手足身体に倦怠感がある。精神が疲れていて、だるいと訴える。顔色がしおれていて黄色い。 治療方針: 脾をすこやかにし気を増す。湿邪を除いて、陽の気を活発にする。 処方: 参苓白朮散(人参、茯苓、白朮、桔梗、山薬、白扁豆、蓮子肉、砂仁、薏苡仁、甘草)を用いる。大便に消化されていない食物が混じる場合は、神曲、枳実を加えれば、食物を消化し滞りを通す。腹痛があり、冷たいものを嫌がり暖かいものを喜ぶ場合は、炮姜を加える。寒がはなはだしい場合は、附子を加えれば、脾と腎に温を補す。久しく腹を下して気が落ちている場合は、黄耆、升麻、柴胡を加えれば、陽を増して落ちた気をあげる。久しく腹を下して止まらない場合は、赤石脂、石榴皮、烏梅、訶子を加えれば、腸を固渋させ下痢を止める。 ◆脾腎陽虚証 (脾と腎において陽の気が不足している) (草はみ注: 「腎」は泌尿器、生殖器、内分泌器などの事です) 主要症状: 長い期間下痢をしていて治らず、大便は清らかで薄く、あるいは消化不良を伴っている。腰や膝がだるくて力が入らない。体も手足も冷える。食が細く消化不良がある。舌の状態は淡色でぽってり大きい、あるいは歯痕があり、舌の苔は白くて潤っている。脈は深くて細い、あるいは尺脈が弱い。 副次症状: 午前3から5時頃に排泄がある、あるいは夜明け前に下痢を排泄する。へそあたりに腹痛があり、温めたり押えたりすると楽になる。おなかが張って腸が鳴る。元気がなく、だるいと訴える。顔色が青白い。 治療方針: 脾をすこやかにして腎を補し、陽の気を温めて湿邪を昇化させる。 処方: 理中湯と四神丸の合剤(人参、干姜、白朮、甘草、補骨脂、肉豆蔲、呉茱萸、五味子、生姜、大棗)を用いる。腹痛がはなはだしい場合は、白芍を加えれば、緊急の状態を緩め痛みを止める。下腹が膨満する場合は、烏薬、小茴香、枳実を加えれば、気を調えて膨満を除く。便意を我慢できない場合は、赤石脂、訶子を加えれば、腸を固渋させ下痢を止める。 ◆肝鬱脾虚証 (肝の機能がとどこおり、脾において気が不足している) 主要症状: 腹痛のあとすぐに下痢を下し、下したあとは腹痛が減じる。大便は薄くて柔らかくて崩れやすい、あるいは粘液便である。腹を下す前に情緒の緊張がある、あるいは抑うつ、悩み、怒りなどが下す誘引となる。みぞおちや脇腹が張ってムカムカする。舌の状態は淡色で紅く、舌苔は薄くて白い。脈は弦のパターン、あるいは弦のパターンで細い。 副次症状: 大きなため息をつきたがる。げっぷが出て、すっきりしない。食が細いのに腹が張る。オナラが比較的たくさん出る。 治療方針: とどこおった肝の気を通して気を整え、脾をすこやかにして中焦(胃と脾)を整える。 処方: 痛瀉要方と四逆散の合剤(柴胡、芍薬、枳実、陳皮、防風、白朮、甘草)を用いる。排便が順調ではなくオナラが頻繁な場合は、枳実、檳榔を加えれば、気を整えて滞りを通す。なんとなく腹痛があって大便が泥状で倦怠感があって力が乏しい場合は、党参、茯苓、炒扁豆を加えれば、脾をすこやかにして湿邪を昇化させる。みぞおちや脇腹が張って痛む場合は、柴胡、香附を加えれば、とどこおった肝の気を通し気を整える。便に黄白色の粘液が混じっている場合は、黄連、白花蛇舌草を加えれば、腸を清らかにして毒を分解して湿邪を外に出す。 ◆陰血欠虚証 (血液などの体液が不足している) 主要症状: 便秘をしている、あるいは少量の膿血を帯びている。いつも便意があるが、しかし排便は困難。午後に少し熱が出る。眠れなくて、寝汗をかく。舌の状態は、紅くて苔が少ない。 副次症状: イライラして怒りやすい。頭がフラフラして目まいがする。胃腸に焼けるような、はっきりとしない痛みがある。精神が疲れていて、力に乏しい。脈は細く、脈数が多い。 治療方針: 陰の気の不足をうるおして血を養う。気を増して胃腸をすこやかにする。 処方: 駐車丸と四君子湯加味の合剤(黄連、阿膠、当帰、干姜、党参、白朮、茯苓、甘草、白芍、烏梅、沙参、五味子)を用いる。頻繁に便意があってトイレに行って出そうとするが容易には出て来ない場合は、訶子、柘榴皮を加えれば、組織を引き締めて血液や粘液などの漏出を抑えて便を固める。手の平、足の平、みぞおちに熱がありイライラする場合は、銀柴胡、鼈甲(先に煎じる)を加えれば、虚熱を清める。赤や白のゼリー状の便を下す場合は、白花蛇舌草、秦皮を加えれば、湿熱を清めて昇化する。 ◆血瘀腸絡証 (腸に関係する経絡において血のめぐりがとどこおっている) 主要症状: 腹痛があって腹部を押されるのを嫌がり、痛みは定まった場所にある。下痢をしてすっきりしない。便は水様便で膿血を含んでいて、その血の色は暗い紫である、あるいは黒色便である。舌の色は紫、あるいは瘀点(点状の内出血)や瘀斑(青あざ状の内出血)がある。脈は渋のパターン、あるいは弦のパターン。 副次症状: 腸が鳴って腹部が張る。顔色がぼんやり暗い。腹部にしこりがあるようなつかえがある。みぞおちや脇腹が張って痛む。皮膚がかさついて魚のウロコ状に荒れている。 治療方針: 血の巡りを良くして血のとどこおりを改善する。腸を整えて経絡の気の流れを通す。 処方: 少腹逐瘀湯加減(当帰、赤芍、紅花、蒲黄、五霊脂、延胡索、没薬、小茴香、烏薬、肉桂)を用いる。腹部につかえがあって腹部が張る感じがはなはだしい場合は、枳実、厚朴を加える。腹部にしこりがあるようなつかえがある場合には、山甲珠、皂角刺を加える。腹痛がはなはだしい場合は、三七末(顆粒)、白芍を加える。夜明けに下痢をする事が顕著な場合は、補骨脂を加える。 ■中国の伝統薬による注腸療法■ 中国薬の保留浣腸には一般に、創傷を収縮させて肌を生じせしめたり、血流を活性化して流れのとどこおりを取り除いたり、熱邪を清めて毒を分解したりといった能力を持つ生薬が配合され使用される。 創傷を収縮させて肌を生じせしめる生薬: 珍珠、牛黄、冰片、琥珀、児茶など。 血流を活性化して流れの滞りを取り除く生薬: 蒲黄、丹参、三七。 熱邪を清めて毒を分解する生薬: 青黛、黄連、黄柏、白頭翁、敗醤草など。 常用される保留浣腸としては、錫類散、結腸清(枯礬、赤石脂、炉甘石、青黛、梅花点舌丹)、結腸1号(牛黄、冰片、珍珠、青黛、児茶)、青黛散(青黛、黄柏、児茶、枯礬、珍珠)などがある。臨床においては、(上記のような)中国薬の配合処方を煎じた液100ミリリットルに、錫類散2つとリドカイン20ミリリットルを加えて、毎晩1回保留浣腸する。 (草はみ注: 錫類散(Xileisan)には一般に青黛が配合されています。) △△△△△△ ここまで治療指針の一部翻訳 △△△△△△
by pascor
| 2010-02-10 22:14
| 潰瘍性大腸炎
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