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海外で流れていた新薬の開発状況についての情報です。 小腸粘膜の構造維持に関わるグルカゴン様ペプチド2というホルモンの働きに注目した薬剤のようです。 短腸症候群に対して効果が期待されているようです。 クローン病に対しても効果が期待されているようです。 【薬剤名】 teduglutide 【薬剤の系統】 グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)類似体 【現在の開発者】 NPS Pharmaceuticals, Inc. 【開発の段階】 クローン病: 海外で第2相 短腸症候群: 海外で第3相 【投与形態】 皮下注射 【既に認可を得ている適応】 なし 【詳細】 「短腸症候群」はクローン病やその他の疾患の治療として小腸を切除したことによって食物から栄養を吸収する能力が十分でなくなって栄養摂取を中心静脈栄養(IVH)などに頼る状態のことです。USAには1万人以上の患者がいるそうです。 グルカゴン様ペプチド-2(GLP-2)は人体に天然に存在するホルモンで、小腸粘膜の増殖の調節、小腸粘膜の構造と機能の維持といった働きをしているそうです。このホルモンを投与する事で残っている腸の機能が強化され栄養吸収不良が改善されるそうです。 ▽▽▽▽▽▽ ここから内容がちょっとマニアック ▽▽▽▽▽▽ 回盲部(=小腸から大腸への境目付近)にはGLP-2の分泌細胞であるL細胞がたくさんあるそうです。したがって、この部分を切除した場合にこのホルモンが不足するようです。 teduglutideはこの天然のホルモンの構造を一部分変えて分解されにくくし、長時間効果が持続するように工夫した薬剤だそうです。天然GLP-2のアミノ酸配列を一つだけ変えることによって半減期は約7分から0.9~2.3時間に延びたそうです。 △△△△△△ ここまで内容がちょっとマニアック △△△△△△ USAとデンマークでおこなわれた第2相試験において、 患者16人にteduglutideを21日間皮下注射にて投与したところ、食物からの栄養、ミネラル、水分の吸収状況が著しく改善し、小腸組織の顕微鏡観察でも粘膜構造の改善が確認されたそうです。 研究者は、小腸が短かかったり小腸の吸収能力が十分でないために静脈栄養に頼らなくてはならない患者がteduglutideによって食事からの栄養摂取を増やし静脈栄養を減らすことが出来るのではないかと言っているようです。ただし、残念なことに、投与をやめると元に戻ってしまうようです。 今のところ確認されている有害事象(副作用)は、腹痛、頭痛、ストマ開口部のサイズの変化、下肢の浮腫などのようです。 現在、80人参加の多施設・多国籍・偽薬対照・二重遮蔽・第3相臨床試験が進行中だそうです。 teduglutideは大腸を切除したために水分の吸収が十分でない患者に対して小腸での水分吸収の増強の効果もあるようです。 teduglutideはUSAやEUでは短腸症候群に対して”オーファンドラッグ”の承認を受けているようです。 teduglutideはクローン病の患者に対しても第2相治験を実施中だそうです。腸壁の透過性を改善する目的のようです。 【主な情報源】 ◆NPS Pharmaceuticals社ニュースリリース: Medical Journal Reports Teduglutide Improves Intestinal Function in Patients With Short Bowel Syndrome (英語) 8/18/2005 11:33:00 AM ◆NPS Pharmaceuticals社資料: Therapeutic Areas: Gastrointestinal Disorders (英語) ◆Teduglutide (ALX-0600), a dipeptidyl peptidase IV resistant glucagon-like peptide 2 analogue, improves intestinal function in short bowel syndrome patients. Jeppesen et al. Gut. 2005 Sep;54(9):1224-31. 論文の要約(英語)
by pascor
| 2005-11-06 15:19
| 新薬開発状況
|
Comments(6)
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akarenge at 2005-11-07 10:18
草はみさん、こんにちは。
先日の書き込みに、丁寧なレスをありがとうございました。 とても安心させて頂きました。 私のブログまで読んで頂ました事ありがとうございました。 こちらをリンクさせて頂きましたが宜しいでしょうか? 事後報告ですみません。 これからも、どうぞ宜しくお願い致します。
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草はみ
at 2005-11-07 19:15
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どうぞどうぞ、ご遠慮なくリンクしてください。リンクに加えていただいて光栄です。
(^^
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Uehara
at 2006-03-14 13:52
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はじめまして、22歳のクローン病の息子がいます。
今、検診で病院へ出かけている息子からの電話で (新薬teduglutideの事だと思います) 主治医から治験を勧められたとの事。 ネットで情報を…という訳でこちらのHPへたどりつきました。 未だ全国でも70例ぐらいしか治験されていないとか…?? もし治験された方の情報をお持ちでしたらお願いします。
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草はみ
at 2006-03-16 11:49
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Ueharaさん、ようこそ!
tuduglutideの治験に参加している患者さんの情報は、残念ながら私の耳には今のところ入っていません。日本の掲示板に参加者の情報が無ければ、海外の掲示板に情報があるかもしれませんが、最近はどこの掲示板も迷惑投稿を排除するために登録制にしているため、あちこちの掲示板を自由にみてまわるということがしにくくなっています。 海外の掲示板やブログに治験への参加体験談がもしありましたら、概要をこのコメント欄に報告をさせていただきます。
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Uehara
at 2006-03-28 20:32
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草はみ様
こんばんは。。。Ueharaです。 先日の書き込みにご親切にレスして頂き感謝しております。 今日28日、治験のことで息子の病院へ行ってきました。 上記<新薬teduglutide>の事ではなく ==AJM300==という新薬でした。 お騒がせですね、すみません。 現在フェーズⅡの治験段階だそうで クローン病10名程の治験状況ではCRPも低下し良好な状態とか。 もちろんリスクも説明していただきました。 息子も納得して4週間後の体調次第で… という事で治験参加の同意書を出してきました。 治験に参加させていただくのは 初めてなのですが 投薬の量により4グループに分かれるそうで その内容は、主治医にも知らされないとか…驚き!!←無知です。 プラセボ(有効成分の含まれない偽薬)のグループへはいりそうだね… なんて息子と話してます(笑) 情報がありましたら、また教えてください。 今後とも よろしくおねがいいたします。
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草はみ
at 2006-03-31 12:35
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AJM300でしたか。AJM300はネット上を検索してもかなり情報が少ないようで、世界的に検索しても30件弱しかヒットしません。
味の素が開発を手がけている新薬です。natalizumab(商品名:Tysabri)と同じく「アルファ4インテグリン」の働きを阻害するメカニズムの薬剤のようです。アルファ4インテグリンは免疫細胞が血管の壁をくぐり抜けるときに使う腕のことです。これを阻害されると免疫細胞は炎症患部への侵入がしにくくなります。natalizumabは点滴投与のようですが、AJM300は薬剤分子が小さいので経口(=口から飲む)での投与が可能のようです。 どうやら現在日本で第2相の治験への参加者70人を募集中のようです。最適な投与量を調べる試験のようですね。
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