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2016年12月27日に厚生労働省が ◆植物由来製品による健康被害(疑い)について 薬生監麻発1227 第9号 生食監発1227 第8号 平成28年12月27日 pdfファイル という注意喚起を各種関連医学学会に通達しました。植物由来の青黛(せいたい)を服用していた潰瘍性大腸炎患者において、肺動脈性肺高血圧(はいどうみゃくせい・はいこうけつあつ)の発症が確認された例が複数報告されたというものです。 青黛が原因であるとはっきり確定していない「疑い」の段階で、患者向けではなく、医師や薬剤師などの専門職に対して、詳細な分析がまだなされていない段階で予防的観点から発せられたもので、症例の記述も概略だけに留まるものですが、ネット上のソーシャルメディアなどを通じて多くの潰瘍性大腸炎患者に既に伝わっているようです。 潰瘍性大腸炎と同じく特定疾患、いわゆる難病に指定されている肺動脈性肺高血圧症は、治りにくい疾患として知られているようですが、さいわい、記載されている症例では、青黛の中止と薬物治療などによって治癒したようです。1日に6グラムという多量の青黛を服用していた事に驚きます。 ところで、私、草はみは、このブログの過去の記事 ◆QA_青黛で完治する可能性、便移植、青黛の副作用 草はみの潰瘍性大腸炎・クローン病最新情報2016-01-31 の後半において、寒証がある患者に対して、体質を強く冷え性の方向に持っていく東洋医学的性質を持つ青黛を、寒証に対する対策無しに処方してしまうと、場合によっては、肺動脈性肺高血圧など、重篤な副作用が起こる可能性があるのではないかという疑いがあるので、漢方医など、専門家による検討が必要ではないかとの主旨の内容を既に書いています。 今回の注意喚起を受けて、いろいろと情報を探してみました。 中華人民共和国の肺動脈性肺高血圧症(ただしCOPD等の慢性肺疾患は除く)の患者52人の東洋医学的体質診断をまとめた研究論文 ◆52例肺动脉高压患者中医证候研究 (簡体字中国語) 英語題:Study on the Symptomatic Characteristics of Chinese Medicine of 52 Patients with Pulmonary Hypertension. 作者:房玉涛,王阶,荆志成,胡元会,何庆勇 作者单位:.中国中医科学院广安门医院 《中国中医药信息杂志》> 2008年10月15卷10期 <無料全文.pdf> によりますと、肺動脈性肺高血圧症患者を東洋医学的に観察して診断したデータを集計してみたところ、患者における診断名の保有率は、 大気下陥証 96.2% 血お証 75.0% (「お」は、やまいだれに「於」) 肺気虚証 42.3% 心気虚証 30.8% 脾気虚証 17.3% 腎陰虚証 7.7% 痰証 3.6% 肺陽虚証 1.8% という結果だったそうです。 最も多かった「大気下陥」が意味するものについてですが、非常に大まかに説明しますと、「大気」とは、血液が全身に供給する酸素や栄養分などによって生じる「気」の事です。「気」は「生命エネルギー」というような意味合いの、東洋医学に特徴的な、概念的なものです。「下陥」は落ち窪む事です。つまり「大気下陥」は、血液が全身に送る酸素や栄養の量が極端に落ちてしまって、生命活動のレベルがかなり低く落ち込んでしまう事です。大気下陥が起こす症状には呼吸困難、動悸などがあるそうです。これらは肺動脈性肺高血圧症の症状と合致します。基本的には、体力がない傾向の人がおちいりやすい状態です。体力が非常に落ちてしまった状態の人は青黛を服用しなほうが良いのかも知れません。 次に多かったのは「血お証」(けつおしょう)です。(「お」は、やまいだれに「於」と書きます。日本では使われない漢字で、パソコンによってはうまく表示されませんので、ひらがなとしました)。血お証とは、非常に大まかに説明しますと、毛細血管における血液の巡りが悪くなってしまっている状態の事です。似たような概念としまして、近代西洋医学には「微小血管循環障害」というものがあります。血液によって運ばれて来るべき酸素、栄養、免疫細胞などの供給が非常に細った状態です。血おの状態がひどい部位では血液が新鮮さを失い、粘度が増してドロドロし、固まりやすい状態になります。このような状態になった血液の事を「お血」(おけつ)と言います。(見落とされてしまう事がよくあるようですが、漢字の順番が逆になっています)。お血は毛細血管の血液の流れを阻害しますので、血おの状態を更に悪化させるという悪循環を起こします。当然、お血が存在する臓器や身体部位は機能が落ちて正常に働かなくなります。また、全身に寒証、つまり冷え症をもたらします。東洋医学は、様々な疾病の原因となる可能性がある、いわゆる「万病の元」として、お血の存在を非常に重要な警戒の対象としています。 (ちなみに、「心気虚証」とは、東洋医学で言う「心」の系統に「気」(生命エネルギー)が不足する事、「脾気虚証」とは、「脾」の系統に気が不足する事です。) 青黛は生薬(しょうやく)として、体質を冷えの方向へ強く持って行く性質を持っています。東洋医学の用語で言う「寒」或いは「大寒」の性質を持っていますので、本来は熱証の潰瘍性大腸炎患者に対して大きな効果を発揮する生薬のようですが、炎症を抑え潰瘍を治す効能がたいへん優秀ですので、寒証、つまり冷え性の潰瘍性大腸炎患者に対しても、体を温める処方と共に使う事で応用が可能だと思います。冷え性への対処をおこたると、さまざまな副作用が出現する可能性があると思います。長期におこたると、場合によっては重篤な副作用が起こる可能性もあると思います。 ところで、 ◆短縮版:薬剤性肺障害の診断・治療の手引き (日本語) 日本呼吸器学会 薬剤性肺障害の診断・治療の手引き作成委員会 2013年6月10日 第1版 pdfファイル という小冊子の16ページに、潰瘍性大腸炎の治療に用いられる事がある免疫抑制剤シクロスポリン(商標名:サンディミュン、ネオーラル)、タクロリムス(商標名:プログラフ、グラセプター)の副作用として肺高血圧が存在する事が書かれています。 また、 ◆新医薬品の「使用上の注意」の解説 潰瘍性大腸炎治療剤 処方せん医薬品 アサコール錠400mg ASACOL tablets 400mg (一般名;メサラジン) 製造販売元:ゼリア新薬工業株式会社 2009年11月作成 という薬剤師、医師向けの治療薬剤の解説書の13ページに、アサコールに対する過敏症が原因とみられる心筋炎の影響で肺高血圧が観察された例が海外であったという記述があります。アサコールでみられたという事は、同じくメサラジン(5ASA)製剤であるペンタサやリアルダでも肺高血圧がみられる可能性があるという事になります。ちなみにこの海外における症例では、アサコールの中止と薬物治療などで肺高血圧は治癒したようです。 治療薬剤が原因の間質性肺炎や心筋炎は、軽度かつ慢性に継続した場合など、診断から漏れて見逃されてしまう事が少なくないそうなのですが、これら薬剤性の間質性肺炎や心筋炎が肺動脈性肺高血圧の発症の裏に隠れている可能性があるかも知れません。薬剤の副作用としての間質性肺炎や心筋炎が、青黛がもたらす強い寒証と重なって肺動脈性肺高血圧の発症に到っているという可能性もこれからみていかなくてはならないと思います。 繰り返しになりますが、青黛は生薬(しょうやく)として、体質を冷えの方向へ強く持って行く性質を持っています。東洋医学の用語で言う「寒」の性質を持っていますので、本来は熱証の潰瘍性大腸炎患者に対して大きな効果を発揮する生薬のようですが、炎症を抑え潰瘍を治す効能がたいへん優秀ですので、寒証、つまり冷え性の患者に対しても、体を温める処方と共に使う事で応用が可能だと思います。冷え性への対処をおこたると、さまざまな副作用が出現する可能性があると思います。長期におこたると、場合によっては重篤な副作用が起こる可能性もあると思います。 また、青黛のそのほかの副作用として、血液検査の肝臓機能に関する数値の中程度の上昇がみられる事がある事が知られていますので、定期的に血液検査を受ける事をお勧めします。 また、胃に冷え性(寒証)がある人が青黛を服用すると、東洋医学で「胃寒痛」または「胃寒」という名称の症状が出る事があるようです。よじられるような強い胃痛、嘔吐、シクシクと続く胃痛、悪寒、頭痛などが主な症状のようです。この副作用の出現は早い事もあるようで、服用を始めたその日にみられる事もあるようです。またどうやら、腸に強い冷え性(寒証)がある人が青黛を服用すると、腸のけいれんが起こる事があるようです。 青黛を使用するにあたっては、東洋医学の見地から患者の体質を正確に見極める能力を持った、漢方医または東洋医学に詳しい消化器内科医からアドバイスを受ける事をお勧めします。 ▽▽▽▽▽▽ ここから内容が少し専門的 ▽▽▽▽▽▽ 清朝、乾隆年間、18世紀中頃に出版された中国の古典医学薬学書『本草従新』の「巻三草部」の「青黛」の項には、青黛に関して「中寒者勿使」、つまり「内臓に冷え証がある患者には使用してはならない」とあります。(ちなみに、同じ項に、青黛の効能に関して「治傷寒発斑、血痢、咯血」、つまり「熱病による発疹、血性の下痢、喀血を治す」とあります)。 強い寒証が肺を傷付けると、肺の毛細血管の血液の流れが悪くなって、前毛細血管における酸素濃度が非常に低下し、前毛細血管括約筋が攣縮によって異常に細くなり、肺の毛細血管を通ろうとする血液に異常な抵抗力がかかり、肺の手前に位置する肺動脈の血圧が異常に高くなって肺動脈性肺高血圧症の発症に到るというメカニズムの存在の可能性があるかも知れません。 睡眠時無呼吸症候群や高山病などによる過度の血中酸素濃度の低下が原因で肺高血圧症が発症する場合がある事が知られています。ちなみに、実験動物のマウスを人工的に肺高血圧症にするには、正常の半分である10%程度の低い酸素濃度の環境でしばらく飼育すればよい事が医学、薬学界では知られているようです。 肺の前毛細血管における酸素濃度が異常に低くなることで、血管を構成する細胞に炎症が起こる可能性があるわけですが、肺高血圧症の発症には炎症の存在が重要で、特に炎症誘導性サイトカインの1つであるインターロイキン6(interleukin-6;IL-6)が肺高血圧症に関わっているのではないかと、近年の研究から考えられるようになって来ているそうです。 その事をふまえて、大阪大学の循環器内科学の研究チームが行なった研究 ◆肺高血圧症の発症メカニズムを解明 (日本語) リソウ(Resou: Research at Osaka University) 2015年5月5日 によりますと、 炎症によって毛細血管を構成する細胞からインターロイキン6が分泌される ↓ ヘルパーT細胞の1種であるTh17細胞がそのインターロイキン6を受容してインターロイキン21(interleukin-21;IL-21)を分泌する ↓ そのインターロイキン21が肺に存在するマクロファージをM2マクロファージ優位な状態に誘導 ↓ そのM2マクロファージが肺動脈平滑筋細胞の増殖を促進 ↓ 肺毛細血管構造の狭窄が進んで最終的に肺高血圧症が発症 というメカニズムを、この研究チームはマウスを使った動物実験で見つけたそうです。 △△△△△△ ここまで内容が少し専門的 △△△△△△
by pascor
| 2017-02-28 22:21
| 両疾患共通
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