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フランスのIBD患者団体であるafaが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)患者向けに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する最新情報をホームページに掲載していましたので、その概要を皆さんに紹介したいと思います。 afa(L’association François-Aupetit)は炎症性腸疾患(クローン病と潰瘍性大腸炎)患者のための非営利団体(NPO)で、創設は1982年、年間予算は2015年時点で1億9千万円、地方支部は22か所、専従職員は12人、会員数は2017年時点で8千人だそうです。 フランスの患者団体afaのホームページに掲載されている記事: Dernières connaissances sur MICI et COVID-19 (フランス語) Article publié le 03/04/2020 『炎症性腸疾患と新型コロナウイルス感染症に関する最新情報』 2020年4月3日 ※ご注意※ 日本のではなく、フランスの患者団体がフランスの患者向けに出した記事ですので、 以下の内容は参考とするに留めてください。 疫病に対する防御の国家的方策、IBD治療の標準などが日本とは多少異なります。日本における新型コロナウイルス感染症への対処法に関しましては、主治医に意見をきいてください。 ▽▽▽▽▽▽ ここから記事の概要 ▽▽▽▽▽▽ 免疫抑制系の治療薬を使う可能性がある炎症性腸疾患(クローン病と潰瘍性大腸炎)の患者の皆さんは、新型コロナウイルス(SARS-CoCV-2)が引き起こす新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の事が特に心配だと思います。 ニューヨークのマウント・サイナイ病院の専門臨床医師達が、論文から得られる最新の立証に基づいて、初めて、明快な手引きを、炎症性腸疾患を診る医師達に対して提供しました。免疫抑制系の治療を受けている炎症性腸疾患の患者達には、治療を続けるように彼らは勧めています。 ◆「炎症性腸疾患の「再燃」リスクは、コロナウイルスに感染するリスクよりはるかに高い」 上記見出しは、ニューヨークのマウント・サイナイ・アイカーン医科大学の研究者達が書いたもの(の引用)です。彼らはまた、全ての人が予防と公衆衛生の方策をとるように念を押しています。 しかしながら、炎症性腸疾患の患者が新型コロナウイルス感染症にかかるリスクに関しましては、「毎日のように新しい情報が出現し、急速に移り変わる領域です」と、第一著者で、医学(準)教授のライアン・ウンガロ医師は明言しています。 ◆新型コロナウイルス感染症の胃腸症状 新型コロナウイルス感染症の患者は、吐き気や下痢などの、胃腸に関係する症状を訴える事があるようです。 腸の細胞である腸管上皮細胞(ちょうかんじょうひさいぼう)から新型コロナウイルスがたくさん見付かったようです。最新の複数のデータによりますと、新型コロナウイルス感染症の患者が下痢を起こす率には、研究論文によって2から33パーセントの幅があるようです。 (草はみ注:「fortement exprimé 」を「たくさん見付かった」と、分かり易い表現に訳しましたが、より医学専門風に訳しますと、「強く発現している」となります。 ◆新型コロナウイルス感染症の患者の便から新型コロナウイルスが検出された 新型コロナウイルスが主に小さな水滴および呼吸器からの分泌物を通じて広がるという事ならば、消化管も感染経路となる可能性があるかも知れないという事になります。 ゆえに、内視カメラ検査の際には、個々の装備が重要であるという事になります。 さらに、新型コロナウイルス感染症の患者への検査で、肝機能の異常が結果として幾つか明らかになっています。消化器科の医師は、新型コロナウイルス感染症の患者に消化器症状が現れる可能性に気を付けなければなりません。 ◆多くの炎症性腸疾患の患者が生物学的製剤による治療を受けています。消化器科の医師はこれら患者に何を話しておかなければならないですか? (コロナウイルス感染症患者の)大部分(80パーセント以上)が軽症であり、コロナウイルス感染症に関連する致死率は以前のコロナウイルスの急激な流行の際のものよりも小さいという事を再確認して、患者を安心させる事が重要です。 (草はみ注:「以前のコロナウイルスの急激な流行」とは、2002年から翌年にかけてのSARS、2012年に流行が始まったMARSの事を指していると思います。) 免疫抑制剤による治療を受けている人々を特に対象とした推奨は今のところ存在しません。 以前の炎症性腸疾患の研究者達が、免疫抑制剤(アザチオプリンや6-メルカプトプリンなど)による治療を受けている炎症性腸疾患の患者は、生物学的製剤による治療を受けている炎症性腸疾患の患者よりもウイルス感染症にかかる可能性が高いのではと意見を出していましたが、新型コロナウイルス感染症に対してもこの結果を当てはめる事が可能かどうかは分かりません。 従いまして、新型コロナウイルス感染症にかかるリスクよりも、炎症性腸疾患が再燃するリスクのほうが患者にとって負担になりますので、炎症性腸疾患の患者に治療を中断しなさいと助言する指針は現在のところ存在しません。 (草はみ注:現在日本では、アザチオプリンや6-メルカプトプリンは、イムラン、アザニン、ロイケリンなどの商標名で流通しています。現在日本で使われている生物学的製剤には、インフリキシマブ(商標名:レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)、ウステキヌマブ(ステラーラ)などがあります。) ◆覚えておくべき事項 ◇(一般的に)ある病気がより重い症状になるリスク要因としては、高齢である事、心臓血管系疾患(循環器病)や肺疾患などの慢性疾患を基礎として持っている事があります。炎症性腸疾患に関しましては、今の段階では、特にリスク要因であるとは言われていません。 ◇新型コロナウイルス感染症において観察される可能性がある消化器症状は、吐き気、嘔吐、下痢、肝機能の異常などです。 ◇新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の患者の便から新型コロナウイルス(SARS-CoCV-2)が発見されていますが、便から口を経由しての感染経路が存在するのかどうかは、今のところ仮説の段階で、これから研究を進めて、存在するのか存在しないのかを明らかにしなければなりません。 ◇免疫を抑制する治療を受けている事が新型コロナウイルス感染症へのかかり易さ、または新型コロナウイルス感染症の病状経過に影響している事を示す研究結果は、今のところ存在しません。 ◇免疫抑制剤による治療を受けている患者においては、(新型コロナウイルス感染に対する)予防の目的で治療をやめるべきではありません。 ◆情報源 ◇COVID-19, MICI et immunomodulateurs : Quelques indications [Internet]. (フランス語) santé log. 2020 [cité 26 mars 2020]. Disponible sur: https://www.santelog.com/actualites/covid-19-mici-et-immunomodulateurs-quelques-indications ◇Article original : https://www.cghjournal.org/article/S1542-3565(20)30330-X/pdf (英語) △△△△△△ ここまで記事の概要 △△△△△△ #
by pascor
| 2020-04-22 00:08
| 両疾患共通
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◆このブログとは別に掲示板を立てると、別のパスワード認証が必要になるなど、管理がたいへんになりますので、ブログのコメント欄を活用する形で、このように「掲示板もどき」を立てました。中途半端な掲示板ですみません。 (^^ゞ ◆この下のコメント(Comments)欄に書き込んでください。なお、この下のコメント欄には全角で1024文字までしか書き込めませんので、投稿の文字数がそれ以上になる場合には、すみませんが文を複数に分割して投稿してください。その場合、違う人の投稿が間に入ってしまわないように、あらかじめテキストエディタ等で文章を完成させておいてから、複数に分割して、それら全てを時間をあまり空けずに投稿してください。 ◆過去の掲示板: 【仮設掲示板】 ◆不便な掲示板で、お手数をおかけしてすみません。 m( )m ⇒この掲示板を読む・・・ #
by pascor
| 2020-04-22 00:01
| 【仮設掲示板】
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フランスのIBD患者団体であるafaが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)患者向けに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処法に関する簡潔なアドバイスをホームページに掲載していましたので、その概要を皆さんに紹介したいと思います。 afa(L’association François-Aupetit)は炎症性腸疾患(クローン病と潰瘍性大腸炎)患者のための非営利団体(NPO)で、創設は1982年、年間予算は2015年時点で1億9千万円、地方支部は22か所、専従職員は12人、会員数は2017年時点で8千人だそうです。 フランスの患者団体afaのホームページに掲載されている記事: Covid-19 : Recommandations aux patients (フランス語) Article mis à jour le 30 mars 2020. 『新型コロナウイルス感染症:患者への推奨』 2020年3月30日更新 ※ご注意※ 日本のではなく、フランスの患者団体がフランスの患者向けに出した記事ですので、 以下の内容は参考とするに留めてください。 疫病に対する防御の国家的方策、IBD治療の標準などが日本とは多少異なります。日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処法に関しましては、主治医に意見をきいてください。 ▽▽▽▽▽▽ ここから記事の概要 ▽▽▽▽▽▽ ◆炎症性腸疾患患者に対する新型コロナウイルス感染症のリスクについて質問はありますか?特に免疫抑制剤を使用している場合のリスクは? (草はみ注:この段落(◆)は、パリ市にあるサン・アントワーヌ病院の消化器科の部長であり、炎症性腸疾患が専門であるロラン・ボージュリー(Laurent Beaugerie)医師にafaの職員がインタビュー形式で電話取材した内容を文章に要約(レジュメ、résumé)化したものです。「Laurent Beaugerie」という名前は、炎症性腸疾患関連の論文の著者欄でたまに目にします。インタビュー日時は2020年3月17日となっています。) パリ市のサン・アントワーヌ病院の消化器科部長、ロラン・ボージュリー教授が質問に答えます。(afaによるインタビュー日時:2020年3月17日) Covid-19 : toutes vos questions médicales au Pr Laurent Beaugerie (YouTube動画、フランス語) AFA WEB TV 2020/03/18 『新型コロナウイルス感染症:患者からロラン・ボージュリー教授への医学的な全質問』 2020年3月18日アップロード 要約: 1 - (新型コロナウイルス感染症に関して発表されている)知見や推奨はすぐに内容が古くなりますので、常に情報を得る事が重要です。 2 - ほとんどの症例(80%以上)は軽症です。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による死亡率は、以前のコロナウイルス感染症(SARS、MARS)の率よりも低いです。また、軽症者や無症状者は恐らく実際より少なく報告されていますので、重症者の割合は過大評価されている可能性があります。 3 - (新型コロナウイルス感染)予防の目的で、免疫抑制剤あるいは生物学的製剤による治療をやめる事は推奨できません。やめても感染のリスクは下がりませんし、クローン病や潰瘍性大腸炎を再燃のリスクにさらします。 慢性炎症性疾患に対する治療のために投与された免疫抑制剤や生物学的製剤が新型コロナウイルスに感染するリスクを増大させるというデータは今のところありません。 慢性炎症性疾患に対する治療のために投与された免疫抑制剤や生物学的製剤が新型コロナウイルス感染症の重症度や期間を増大させるというデータは今のところありません。 (草はみ注:「というデータは今のところありません」とありますので、つまり、今後、常に最新情報を得続ける事が大切ですというニュアンスも含まれているように感じます。) 4 - (クローン病と潰瘍性大腸炎の)患者は、病気を診てもらっている消化器科の医師と共に、過去の予防接種記録を見返す事を、機会を逃さずにするべきです。特にインフルエンザは、現在明らかにリスクがより高いです。 (草はみ注:免疫が関係する病気にかかっている人にとっては、過去に受けた予防接種の記録は重要であるという事を、今回改めて感じました。何型のインフルエンザに対する予防接種をしたかという記録も大切かも知れません。また、結核に対する予防接種であるBCGを過去に受けた人は新型コロナウイルスに感染しにくい、または感染しても症状が比較的軽いのではないかという事が医学界で言われていまして、現在盛んな議論がされているようですが、そのような視点からも接種記録は大切かも知れません。) 5 - 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかるリスクを低くする最も良い方法は、(ほかの)全てのウイルス感染症に対する毎日の実践と同じです。アルコールを主成分とした手用の消毒剤または水と石鹸で手を清潔にする、咳またはくしゃみをする時にはティッシュペーパーまたは袖(手のひらではなく)で口と鼻を覆う、インフルエンザや上気道感染症の症状がある人とは近い接触を全て避ける、具合が悪い場合は家に留まる、などです。 (草はみ注:「袖(そで)でおおう」というのは、衣服の肘(ひじ)の内側あたりで口と鼻を覆うという事のようです。宇宙刑事ギャバンがサイバリアンの上に乗っている時のポーズのような感じでしょうか。もちろんティッシュペーパーが間に合わない場合の緊急の対処です。できれば、掛けているマスクを手で押さえながらするほうがいいと思います。) 6 - 新型コロナウイルスに感染した、または接触した(クローン病と潰瘍性大腸炎の)患者は、場合に応じて診てもらっている消化器科の医師にすぐに連絡を取って、持っている疾患と行っている治療を考慮に入れて、仕事を休むかどうかを検討すべきです。 (草はみ注:「仕事を休むかどうかを検討すべきです」とあるのは、このインタビューがなされたのが1か月近く前だったからだと思います。今の時点では、「新型コロナウイルスに感染した、または接触した」場合は「必ず仕事を休むべきである」となると思います。) ◆予防と感染拡大防止に関しての(フランス政府の)指示は? 重要:リスクが高い人は、特に免疫抑制剤による治療を受けている炎症性の疾患や自己免疫疾患(例:クローン病または潰瘍性大腸炎)の患者です。政府の決定によりますと、該当者は強制的に家に留まらなければならず、もし在宅勤務という解決法を取る事が不可能ならば、仕事を休まなければなりません。長期の療養が必要な疾患にかかっている患者達が容易に手続きができるように、またこのような外出禁止の状態から助け出すために開業医を動員しなくて済むように、健康保険は3月18日からオンライン申告、declare.ameli.frを、このような新しい分類の被保険者達のために開設しました。 (クローン病または潰瘍性大腸炎の患者だけでなく)全ての患者に対する推奨: ◇人が集まる事を避ける ◇フランス内の移動を制限する ◇インフルエンザのような症状がある人との接触は避ける ◇診察以外で、医療関連の場所へたびたび出かけない (草はみ注:「En dehors des consultations, ne pas fréquenter les milieux hospitaliers」と書かれているのを上記のように訳しましたが、実は、「(多方面からの)助言を無視して、客を歓待する夜の裏街へ頻繁に通ったりしないようにする」と訳せない事もありません。良くできた文だと思います。) ◇可能ならば在宅勤務で仕事をする ◇混み合う時間帯の交通機関の利用はできれば避ける ◇再診で(大きな)病院へ行く場合:どのような組織が設置されたかを(事前に)確認する (草はみ注:つまり、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるための医療チームが置かれている病院へ行く場合は、しっかりとした予防を実行するべきだという意味だと思います。) ◇あなたの病状が安定していれば、診察を予定外に延期する提案を医師がするかも知れません ◇予定外の遠隔診療が実施されるかも知れません ◆新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と思われる症状(咳、熱)がある時は? ◇家に留まり、(他人との)接触を避け、医師の診察室へおもむく前には電話をする、またはその地域の時間外受付けの番号へ電話する ◇遠隔診療を利用する ◇症状が悪化して呼吸困難や窒息の兆候がみられたら、SAMU(緊急医療救助サービス)へ電話する ◆コロナウイルスとは?コロナウイルス感染症の症状は? コロナウイルスは、ウイルスの大きな科の一つで、単純な風邪からMERSやSARSのような重篤な病理に至る疾患を引き起こします。(季節流行性ウイルスの幾つかはコロナウイルスに属します)。中国で確認されたウイルスは新型のコロナウイルスです。このコロナウイルスが引き起こす疾患は「COVID-19」と命名されました。 情報源:https://www.gouvernement.fr/info-coronavirus 最新の知見によりますと、主な症状は、発熱や、咳や息切れのような呼吸器的兆候です。 △△△△△△ ここまで記事の概要 △△△△△△ #
by pascor
| 2020-04-10 21:18
| 両疾患共通
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UK(=イギリス)のIBD患者団体であるCrohn's and Colitis UKが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)患者向けに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する自身のリスクはどのくらいなのかを自己判断するための簡潔なアドバイスをホームページに掲載していましたので、その概要を皆さんに紹介したいと思います。 Crohn's and Colitis UKは、以前は「NACC」という略称を用いていた団体です。創設は1979年で、年間予算は2018年時点で8億円を超えているようです。UK国内に50か所の地方支部があり、会員数は4万人を超えているそうです。 ※ご注意※ 日本のではなく、UKの患者団体がUKの患者向けに出した記事ですので、 以下の内容は参考とするに留めてください。 疫病に対する防御の国家的方策、IBD治療の標準などが日本とは多少異なります。日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処法に関しましては、主治医に意見をきいてください。 UKの患者団体Crohn's and Colitis UKのホームページに掲載されている記事: Advice for people with Crohn’s and Colitis: Self-isolation and social distancing (英語) 27 March 2020 『クローン病および潰瘍性大腸炎患者への助言:自己隔離と対人距離確保』 2020年3月27日 ▽▽▽▽▽▽ ここから記事の概要 ▽▽▽▽▽▽ クローン病と潰瘍性大腸炎の患者が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の合併症に対する自身のリスクがどのレベルであるか、そしてどう対処すべきかを知るための新しい手引き クローン病と潰瘍性大腸炎患者向けの具体的な手引きをまとめあげたBritish Society of Gastroenterology (BSG)(英国消化器病学会)と私達Crohn's and Colitis UKは共に作業をしています。この手引きには、あなたの治療薬、年齢、そのほかのリスク要素に応じて、あなたがとる必要がある行動が書かれています。 (草はみ注:British Society of Gastroenterology (BSG)(英国消化器病学会)は消化器研究者のためのUKの学会組織で、『Gut』『Frontline Gastroenterology』『BMJ Open Gastroenterology』といった医学専門論文雑誌も発行しています。特に『Gut』は有名な雑誌です。) アザチオプリンに関して: アザチオプリンを使用している患者のうちの幾人かは、NHS(英国健康保険)から、12週間家から出ないでくださいという、いわゆる「遮蔽」(しゃへい)を命じる通達を受け取ったかも知れません。この通達は、病状や使用量に関わらず、アザチオプリンを使用している全ての英国人に送られました。この警戒通達は、できるだけ多くの人を守るためであり、またSpecialty Doctor’s Advice Gridが利用できるようになる前のものです。 (草はみ注:「Specialty Doctor’s Advice Grid」が何なのかは、調べてみましたが、分かりませんでした。単語の最初の文字が全て大文字ですので、全体で固有名詞だと思うのですが、該当する検索結果はありませんでした。直訳すると「専門医による助言ネットワーク」です。) クローン病と潰瘍性大腸炎の患者は、たとえ寛解していても、アザチオプリンを(単独で、または生物学的製剤と共に)使用している場合、中(程度)リスクに分類されると見なすべきであると、専門家が助言を言い続けています。このウエブサイトでも説明していますが、ほかの要素のせいで(それが)高リスクとなるかも知れません。リスクについて、Crohn's and Colitis UKやBSGから今後も情報を入手し続けてください。 もしあなたが、依然として自身は高リスクに分類されると思える場合は、安全を確保するために、可能な全ての用心をし続け、そしてあなたの炎症性腸疾患の治療に当たっている医療チームと話し合うべきです。 ◆高リスク◆ もしあなたが以下に示す基準に該当する場合は、あなたは重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかるリスクが高いです。(もし当てはまる場合は、)あなた自身の安全のために、UK政府が出した『shielding for vulnerable』(英文)に従うように(UK政府は)忠告しています。治療薬をやめるとリスクが高くなりますので、治療薬を使用し続けるよう、強く忠告がなされています。 以下の項目のうち1つでも当てはまる場合は、あなたは高リスクに分類されます: ◇プレドニゾロンに換算して、ステロイド剤を一日に20mg以上、経口または点滴で現在使用している(ブデゾニドやベクロメタゾンを除く)。 (草はみ注:「経口」(けいこう)は医学や薬学の専門用語で、口から飲む、つまり服用する事を意味します。「プレドニゾロン換算」というのも医学や薬学の専門用語で、作用の強さが違う各種ステロイド剤を、代表的なステロイド剤であるプレドニゾロン(商標名:プレドニン)に作用の強さ的に換算するとどのくらいの量になるかという意味です。分かりやすく例えて説明しますと、唐辛子属であるブートジョロキアは、同じく唐辛子属であるハバネロの10倍の辛さとされていますので、辛さに関して、「ブートジョロキア1gはハバネロに換算して10g」となります。もしハバネロ10gが入った炒飯と同じ辛さの炒飯をブートジョロキアで作ろうとすると、1gが必要という事になります。ただし、出来上がった2つの炒飯が本当に同じ辛さかどうかという確証はありません。また、食べる人によって味覚の個人差があるかも知れません。換算量は厳密な値ではなくて、幅がある参考値であると考えるべきものです。換算量はステロイド剤の薬効の換算表を手に入れれば自分でも計算でき、例えばベタメタゾン(商標名:リンデロン)3mgはプレドニゾロンに換算すると20mgですが、薬剤師や医師に確実な計算を依頼するのが基本です。「ブデゾニドやベクロメタゾンを除く」とありますのは、これらのステロイド剤は、患部で効果を発揮するとすぐに薬効が落ちて副作用が起こりにくいという特徴を持つ特殊なステロイド剤だからで、免疫力が落ちるという副作用も起こりにくいと推測できるからです。) ◇生物学的製剤(レミケードなど)をほかの免疫抑制剤やステロイド剤(ブデゾニドやベクロメタゾンを除く)と共に、6週間以内に新規に使用し始めた。 ◇免疫抑制剤/生物学的製剤を使用しているにもかかわらず、クローン病または潰瘍性大腸炎の症状が活動期にある。 ◇短腸症候群(外科手術による切除で小腸が2mより短い)があって、栄養療法が必要である。 (草はみ注:短腸症候群は、主にクローン病において、小腸の病変がある部分を外科手術で摘出した結果、小腸の全長が短かくなり、充分な栄養を食べた物から吸収できなくなる症状です。エレンタールなどの栄養剤の経口摂取や、静脈からの栄養点滴によって足りない分を補う必要があります。) ◇非経口栄養補充療法を行なっている。 (草はみ注:「ひけいこう・えいようほじゅうりょうほう」とは、腸管を休ませる必要がある場合に、または腸管から充分な栄養分を吸収できない状態の場合に、口からではなく、血管から点滴で栄養剤を補充する療法です。) 次の項目に1つでも当てはまり、かつ、中リスクの項目で列挙されている治療薬を1つでも使用している場合も、あなたは高リスクに分類されます: ◇70歳以上である。 ◇高血圧の治療薬を使用している。 ◇糖尿病を治療するために、インスリンまたは錠剤を使用している。 ◇ぜん息を治療するために、吸入剤または錠剤を毎日使用している。 ◇肺気腫、またはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、またはそのほかの呼吸器疾患があって、毎日の生活に大きな支障がある。 ◇狭心症(心臓が原因の胸部痛)、または心臓発作、または脳卒中と診断された事がある。 ◇心不全があって、毎日の生活に大きな支障がある。 ◇心臓弁膜症があって、毎日の生活に大きな支障がある、または心臓弁膜の手術を受けた事がある。 もしあなたが、政府が出した、クローン病または潰瘍性大腸炎の高リスクの小児患者に遮蔽を要請する忠告に関して心配事がある場合は、小児炎症性腸疾患の医療チームに相談して、更なる支援を得てください。 ◆中リスク◆ もしあなたが以下に列挙した治療薬を1つでも使用している場合、またはこれらの治療薬のうち1つでもこの3か月以内にやめた場合は、あなたは重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)にかかるリスクが中程度です。「中リスク」というのは、重症の新型コロナウイルス感染症にかかるリスクが一般の人より高いが、重症の病気にかかっている人ほどではない事を意味します。(中リスクに分類される人に対しては)『government's advice on staying at home』(英文)(「自宅に留まるよう、政府からの忠告」)の内容に厳格に従うように強く推奨がされています。 使用している治療薬を続けるよう、強く忠告がされています。治療薬をやめると、再燃する可能性があり、高リスクの分類に入ってしまう事になります。 ◇生物学的製剤 ・ウステキヌマブ(商品名(商標名):ステラーラ) ・ベドリズマブ(エンタイビオ) ・インフリキシマブ(レミケードなど) ・アダリムマブ(ヒュミラなど) ・ゴリムマブ(シンポニー) ◇免疫抑制剤 ・アザチオプリン(イムラン、アザニン) ・メルカプトプリン(ロイケリン) ・チオグアニン ・メトトレキサート(リウマトレックスなど) ・タクロリムス ・シクロスポリン (草はみ注:チオグアニンは日本ではまだ使われていません。メトトレキサートは日本ではあまり使われていません。) ◇JAK阻害剤 ・トファシチニブ(ゼルヤンツ) ◇その他 ・プレドニゾロンに換算して、一日に20mg以下のステロイド剤(ブデゾニドやベクロメタゾンを除く) ・治験目的で医師から処方された、その他の全ての免疫抑制剤/生物学的製剤 以上の治療薬のうちの1つでも使用している場合、あなたは中リスクに分類されます。ただし、以下に当てはまる場合は高リスクです。 ・70歳以上 ・「高リスク」に列挙された疾患を、ほかに持っている 中リスクという分類を設けた理由は? 現在、皆が家に留まり、他人に対して距離を確保していますが、「中リスク」という分類を設ける事で、クローン病または潰瘍性大腸炎の患者のうち、同居している人々と安全に接触ができる患者は誰なのか、またもし独居している場合は食料品の買い出しなどの必要不可欠な用事を自分でする事ができる患者は誰なのかを明確にできます。予定されている、何週間にもわたる対人隔離において、精神的健康を守るためにこれは重要な事です。クローン病や潰瘍性大腸炎の患者に処方される免疫抑制剤の用量は、一般的に、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重篤な合併症のリスクが高リスクになってしまうほど多くはありません。もしあなたが依然として高リスクにあると思える場合は、可能な全ての用心をし続けて安全を確保し、あなたの炎症性腸疾患の治療に当たっている医療チームと話し合うべきです。 ◆低リスク◆ もしあなたが以下に列挙した治療薬を1つでも使用しているが、上で説明した高リスクや中リスクに当てはまらない場合は、あなたのリスクは一般の人々と変わりませんので、『government's advice on staying at home』(英文)(「自宅に留まるよう、政府からの忠告」)の内容に従ってください。クローン病や潰瘍性大腸炎にかかっているが治療薬を全く使用していない患者、または、中リスクの項に列挙された治療薬を全て3か月間以上使用していない人も低リスクに含まれます。 ◇5-ASA系治療薬(例:メサラジン(ペンタサ、アサコール、リアルダ)、スルファサラジン(サラゾピリン)、オルサラジン) (草はみ注:オルサラジンは日本では使われていません。) ◇直腸に入れて使う治療薬(例:ステロイド剤や5-ASA剤の座薬や注腸) (草はみ注:ただし、直腸壁は薬剤を吸収しやすい部位ですので、ステロイド剤の副作用には注意したほうがいいかも知れません。) ◇局所的に作用する種類のステロイド剤の経口薬(例:ブデソニド(ゼンタコート、レクタブル)、ベクロメタゾン) (草はみ注:これら2種類の特殊なステロイド剤は、患部で効果を発揮するとすぐに薬効が落ちて副作用が起こりにくいという特徴を持っていまして、免疫力が落ちるという副作用も起こりにくいと推測できます。しかし、全く吸収されず全く副作用を起こさないという訳ではありませんので、多少の注意は必要な気がします。ベクロメタゾンは日本ではあまり使われていません。) ◇胆汁性下痢の治療薬(例:コレスチラミン(クエストラン)、コレセベラム、コレスチポール) (草はみ注:これらの薬剤は、消化液として腸に放出された胆汁を吸着して、便と共に体外へ排出する機能を持っています。下痢の中には胆汁酸が原因で起こるものがあり、それを改善する目的で処方される事があるようですが、日本でクローン病や潰瘍性大腸炎に対して処方されているとの情報は、あまり耳にしません。) ◇下痢止め薬(例:ロペラミド(イモジウム) (草はみ注:下痢止め薬にはさまざまな系統がありますが、ここで例として挙げられているロペラミドは腸管運動抑制系の治療薬で、分子構造的にはオピオイド系化合物です。オピオイド系の下痢止め薬は、クローン病や潰瘍性大腸炎の患者に危険な副作用であるイレウス(腸閉塞)を起こす可能性があるので、本来は処方するべきではないのですが、下痢止めとして処方される事が日本でたまにあるようです。UKではどのくらいの頻度で処方されているのかにつきましては、情報を持っていません。) ◇細菌異常増殖あるいは肛門周囲病変を治療するための抗菌剤(抗生物質) (草はみ注:主にクローン病において、小腸で細菌が異常に増殖して、腹部膨満、下痢、腹痛などが起こる事がありまして、抗菌剤で対処する事が多いようです。また、主にクローン病において、肛門の周りに瘻孔(ろうこう)や膿瘍(のうよう)ができる事があり、抗菌剤で対処する事もあります。ところで、抗菌剤(抗生物質)の中には、副作用として免疫力を下げてしまうものもありますので、中リスクぐらいに分類しても良いのではないかとも思います。) クローン病または潰瘍性大腸炎を持つ妊婦は、一般の妊婦とリスクは変わりません。しかしUK政府は、全ての妊婦は『government's advice on staying at home』(英文)(『自宅に留まるよう、政府からの忠告』)の内容に厳格に従うべきであると忠告しています。 出来るだけ家に留まる事を着実に実行する事はやはり重要です。医療チームからやめてくださいと言われない限り、処方された治療薬は使用し続けてください。 △△△△△△ ここまで記事の概要 △△△△△△ #
by pascor
| 2020-04-02 00:02
| 両疾患共通
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UK(=イギリス)のIBD患者団体であるCrohn's and Colitis UKが、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎とクローン病)患者向けに、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処法に関する簡潔なアドバイスをホームページに掲載していましたので、その概要を皆さんに紹介したいと思います。 Crohn's and Colitis UKは、以前は「NACC」という略称を用いていた団体です。創設は1979年で、年間予算は2018年時点で8億円を超えているようです。UK国内に50か所の地方支部があり、会員数は4万人を超えているそうです。 ※ご注意※ 日本のではなく、UKの患者団体がUKの患者向けに出した記事ですので、 以下の内容は参考とするに留めてください。 疫病に対する防御の国家的方策、IBD治療の標準などが日本とは多少異なります。日本における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対処法に関しましては、主治医に意見をきいてください。 UKの患者団体Crohn's and Colitis UKのホームページに掲載されている記事: Coronavirus (COVID-19): FAQs for people with Crohn’s and Colitis (英語) 24 March 2020 「コロナウイルス(COVID-19):クローン病と潰瘍性大腸炎患者への問答形式アドバイス」 2020年3月24日 (草はみ注:上記の情報源記事には毎日のように内容に改訂が施され、大幅な書き換えが頻繁に行われているようですので、私、草はみが上記記事を最終的に参照した2020年3月24日から日時が経つに連れて、以下の内容は急速に正確性を失なって行きます。充分にご注意ください。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての詳細がおおかた判明し、記事の内容が落ち着いて確定するまで待っていては、いつまで経っても皆さんに概要を紹介する事ができませんので、とりあえず今の時点でこのブログ記事を作成しました。) ▽▽▽▽▽▽ ここから記事の概要 ▽▽▽▽▽▽ 英国の公衆の健康を守る責務を負う英国公衆衛生庁(PHE)は、得られた確実な医学的データーから判断して、英国の現在の危険性は「高い」と忠告しました。 ◆新型コロナウイルスとは何ですか? 呼吸器に感染症を起こす伝染性のウイルスです。咳や呼吸困難を発症させる可能性があります。しかし、ほとんどの感染者は軽症です。 ◆新型コロナウイルス感染症の死亡リスクを季節的インフルエンザと比べると? 新型コロナウイルス感染症の流行によるUKにおける死者数の予測をおそらくニュースでごらんになったと思います。季節的インフルエンザによって毎年死者が出ていますが、両者を比べる事で数字の大きさが意味する事を理解し易くなると思います。 2014年以降、UKにおける季節性インフルエンザの1年間当たりの死者数の平均は17000人です。年によって上下していまして、2014年から2015年にかけてのシーズンでは28330人、2018年から2019年にかけてのシーズンでは1692人です。65歳以上の人々が最も被害を受けています。 (草はみ注:「季節性インフルエンザ」という用語は、インフルエンザは基本的に冬シーズンにおいてのみ流行するという前提で使われる用語です。しかし、最近は夏シーズンにおいてもインフルエンザが流行する事があるようですので、「季節性」という言葉は今後外されるかも知れません。) (草はみ注:つまりは、「新型コロナウイルス感染症は、死者数の観点から比較してみると、インフルエンザほど脅威ではない、または脅威は同じくらいであると言えるかも知れないが、今後の経過がどうなるか分からないので、責任を持っては言えない。」という意味の文章だと思います。実際は、死者数だけで脅威を見積もるのは乱暴で、新型コロナウイルス感染症はすぐに再燃する可能性が報告されていますし、脳炎などが中枢神経系に後遺症を残す可能性、また肺炎や腎炎が肺や腎臓に後遺症を残す可能性などにも注意していかなくてはならないと思います。潰瘍性大腸炎とクローン病は、死亡率に関しては一般人とそれほど変わらないとされていますが、ならば脅威ではないのかと言われれば、決してそうではない事を、私達患者は体験から知っています。) ◆自身の感染リスクを減らし、ほかの人を守るために何ができますか? あなたは家に留まらなければなりません。 健康であるかないかに関わらず、全ての人が家に留まらなければなりません。旅行に出かけたり、同居人以外の他人と触れ合ったりしてもいけません。3人以上の集会は禁止されています(同居している人は対象外)。 許されているのは、 ◇食べ物や飲み物などの必需品を買うための外出、または医療上の必要性があっての外出 ◇ウォーキング、サイクリング、ランニングなどの運動のための1日1回だけの外出。ただし、単独、または同居人のみと共に。 ◇絶対的に必要な、例えば、あなたが主要な労務者である場合の仕事への外出 上記の規則に従わない場合、警察が罰金を科す可能性があります。 ウイルスに感染する、またはウイルスを拡散するリスクを下げるために: ◇ティッシュペーパーを常に携帯し、咳やくしゃみをそれで捕らえましょう。そして、そのティッシュはゴミ箱に捨て、手を洗うか、(手を消毒するための)消毒ジェルを使用しましょう。 ◇頻繁に手を石鹸と水で少なくとも20秒間洗いましょう。石鹸と水が使えない場所では消毒ジェルを使いましょう。これは、トイレへ行ったあと、食事をする前、公共交通機関を利用したあと、咳、くしゃみ、鼻かみをしたあとには特に重要です。 ◇洗っていない手で目、鼻、口を触る事を避ける。 (草はみ注:手の表面に付着した新型コロナウイルスは、次に鼻、目、口などの粘膜に達する事によって人体の中へ感染して行く可能性があると、今のところ考えられています。) ◆クローン病または潰瘍性大腸炎の子供を持つ親は何をすべきですか? Crohn’s & Colitis UKとCICRAは共同して、今回のコロナウイルスの流行に際して子供の治療薬をやめないよう推奨する事を決めました。 免疫抑制系の治療薬を使用している子供達は、もし感染したら、合併症のリスクが高くなるかも知れません。(しかし)免疫抑制系の治療薬をやめる事でクローン病や潰瘍性大腸炎が悪化し、入院が必要となるかも知れませんので、おすすめしません。速報的な医学的報告によりますと、現在のところ理由は分かっていませんが、子供達は大人達よりもコロナウイルス感染症の合併症にかかりにくいとされています。 あなたの子供の治療に関して心配がある場合は、炎症性腸疾患の治療に当たっている医療班と話合って下さい。 (草はみ注:CICRA(Crohn's In Childhood Research Association)は、クローン病および潰瘍性大腸炎を持つ子供達とその親達のためのUKの慈善団体で、創立は1978年です。2018年度の年間予算規模は約6400万円のようです。) ◆症状がみられたら、何をすればいいのですか? ◇高熱 ◇新規に始まった、連続した咳 のうちのいずれかがみられた場合は、家に留まってください。こうする事で、あなたのコミュニティーにいるほかの人々が感染から守られます。多くの場合、コロナウイルス感染症は軽症の病気です。 かかりつけ医の診療所、薬局、総合病院へは行かないで下さい。 NHS111に連絡を取って、自分が家に留まっている事を告げる必要はありません。軽い症状で自主的に自身を隔離している人に対して新型コロナウイルスの検査が行われることはないでしょう。病院や介護施設に収容されていて具合が悪くなった場合にのみ検査が行われるでしょう。 (草はみ注:NHS111は英国の健康保険の電話窓口で、救急車を呼ぶ必要があるのか、それとも自分で病院へ行くべきなのか、それとも自宅で様子を見るべきなのかなどをアドバイスしてくれる相談窓口だそうです。) (草はみ注:英国健康保険(NHS)の Self-isolation if you or someone you live with has symptoms - Coronavirus (COVID-19) (英語) Page last reviewed: 25 March 2020 というページを読んでみますと、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の症状がある人は必ず家に留まり、もし症状に対して自宅で自分で対処できないと感じた場合、またもし状態が悪化している場合には、インターネット上の111オンライン窓口へアクセスして連絡を取って下さいとなっています。インターネットを使えない場合のみ111へ電話して下さいとなっています。症状が平行線で、自宅で対処できる場合は、自分で対処して下さいという事のようです。) (草はみ注:こういう事態の時に電話で相談ができる、潰瘍性大腸炎やクローン病に詳しい、街の診療所のかかりつけ医に普段かかっていると安心が得られるという事かも知れません。) ◆もし新型コロナウイルス感染症の症状がみられた場合、どのくらいの期間、家に留まるべきですか(自己隔離)? ◆自己隔離は、実際には何をすればいいのですか? ◆(自己隔離の)7日間ののちは、どうすべきですか? ◆どのような場合にNHSに助言を求めるべきですか? (草はみ注:これらの項目の概略紹介は略します。「self-isolating」は「自己隔離」とも「自主隔離」とも訳せると思います。新型コロナウイルスを他人に移さないために、自主的判断で自身を隔離する事です。) ◆新型コロナウイルス感染症の症状がもし出た場合、クローン病または潰瘍性大腸炎に対する治療薬をやめるべきですか? あなたの炎症性腸疾患の治療に当たっている医療班に連絡を取って、助言を受けて下さい。もし何かの感染症にかかった場合、それが改善するまで治療薬をやめなければならないかも知れませんが、これに関しては、あなたの症状や使っている治療薬によって選択が変わってきます。 ◆免疫抑制剤/免疫調節剤を使用している人はリスクが更に高いのですか? クローン病および潰瘍性大腸炎で使用される免疫抑制剤/免疫調節剤は、アザチオプリン(商品名(商標名):イムラン、アザニン)、メルカプトプリン(ロイケリン)、メトトレキサート(リウマトレックス)、シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)、インフリキシマブ(レミケード)、アダリムマブ(ヒュミラ)、ゴリムマブ(シンポニー)、ウステキヌマブ(ステラーラ)、ステロイド剤(プレドニン)、ベドリズマブ(エンタイビオ)、トファシチニブ(ゼルヤンツ)などです。 (草はみ注:日本では、メトトレキサートはほとんど使われません。この文書では、「生物学的製剤」や「ステロイド剤」も「免疫抑制剤」の分類枠に入れられています。) 免疫抑制剤(免疫調節剤)を使用しているクローン病および潰瘍性大腸炎患者は「ハイリスク」(high risk)または「防御力が弱い」(vulnerable)状態であると考えられるかも知れません。つまり、もし感染した場合、ウイルスによる、より重篤な感染症や合併症のリスクがより高いかも知れないことを意味します。 ◆免疫抑制剤の使用をやめるべきですか? ◇大部分の患者は免疫抑制剤の使用を続けるべきです。 ◇他人からコロナウイルスをもらう可能性がありますので、他人との物理的距離を確保したり、衛生に気を付けたりして、感染を避けるために一層の注意を払って下さい。 ◇もし免疫抑制剤の使用をやめた場合、(潰瘍性大腸炎またはクローン病の)炎症が再燃するかも知れず、コロナイウルスに感染した場合の合併症のリスクが高くなるかもしれません。これらの治療薬が体から抜けるのには時間(場合によっては6か月間)がかかります。もしコロナウイルスまたはインフルエンザの症状がみられた場合は、自分自身を自主的に隔離し、治療方針を変更する前にあなたの炎症性腸疾患の治療に当たっている医療班に電話で連絡を取って下さい。 (草はみ注:一つめの文中に出てくる「炎症」(flare)が、潰瘍性大腸炎やクローン病に由来するものなのか、それともコロナイウルス感染症によるものなのか、そしてどこに発生するものなのかがはっきり書かれていません。とりあえず前者が原因である、場所が不明の炎症として訳しておきました。また、二つめの文の「治療薬が体から抜けるのには時間がかかる」という記述が一つめの文章と意味的にどのように関係するのか、はっきりしません。) ◆5アミノサリチル酸(5-ASA)系治療薬の使用をやめるべきですか? 炎症性腸疾患の治療に当たっている医療班からやめてくださいと言われない限り、5アミノサリチル酸系治療薬の使用は続けるべきです。 5アミノサリチル酸系治療薬は、クローン病と潰瘍性大腸炎の治療に用いられています。スルファサラジン、メサラジン、ペンタサ、メザバント、オルサラジン、バルサラジドがあります。 (草はみ注:日本では、スルファサラゾピリジン(商品名(商標名):サラゾピリン)、メサラジン(ペンタサ、アサコール、リアルダ)が厚生労働省によって治療薬として認可されています。メザバントはリアルダの海外での別の商標名です。オルサラジン、バルサラジドは日本ではまだ使われていません。) 5アミノサリチル酸系治療薬は、イブプロフェンなどの非ステロイド系抗炎症剤(NSAIDs)とは分類的に違うものです。5アミノサリチル酸系治療薬を使用する事でコロナウイルスへの感染やコロナウイルスによる合併症のリスクが高くなるとの医学的立証はありません。 (草はみ注:ここで「イブプロフェン」という抗炎症・鎮痛・解熱剤の名前が出てきたのは、多分ですが、新型コロナウイルス感染症の患者がイブプロフェンを使用すると新型コロナウイルス感染症の症状が悪化するというニュースが流れていたり、また逆に悪化はしないというニュースが流れていたりして、情報が混乱している事を踏まえての事だと思います。発表者が国連のWHO(世界保健機関)だったり、各国政府の健康管理当局だったり、この発表を配信しているのが複数の大手有名メディアだったり、という状況です。悪化させるのかどうかという事は、今のところどちらとも確定していないようです。) △△△△△△ ここまで記事の概要 △△△△△△ #
by pascor
| 2020-03-27 21:30
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