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車のエンジンの吸気温をモニターするデジタル温度計が壊れました。以前の記事 『雑記_草はみ空気をきちんと読めないのを直す』 の冒頭の写真に写っていたやつです。自分で市販のデジタル温度計を加工して取り付けてあったものです。液晶表示の一部が黒く変わらなくなってしまい、何度を表示しているのか読めなくなってしまいました。 取り外して分解してみますと、電子基板と液晶表示部を電気的につないでいる薄いフィルム部分が断線していました。上の画像の精密ドライバーの先が指しているシマシマの部分です。自動車の中というのは、運転中は常に振動にさらされる場所ですので、自動車用に設計されていない電子部品は故障しやすいです。 修理は無理なようですので、新しいデジタル温度計を買ってきて、同じように加工して入れ替える事にしました。 新しく買ってきたデジタル温度計をパッケージから出して作動させたところです。100円ショップで買って来ました。かつては同じような製品が○急ハンズで2000円くらいしていましたから、 百円ショップおそるべし です。室温が35度を越えている真夏に、精度が高い製品である体温計と表示温度を比較してみた事があるのですが、この105円温度計のほうが1度ほど高い数字を表示していました。しかし、この105円温度計を3つほど買ってきて並べて置いてみますと、どれもほぼ同じ温度を表示しました。製品間のばらつき誤差は少ないようです。 新品の温度計を分解したところです。基板の上に2つ丸く黒いものがみえると思いますが、大きいほうがICで、小さいほうは温度を感知するための部品、サーミスターです。画面上部の丸いものはLR44ボタン電池です。 サーミスターを基板からハンダゴテで外して、2.5m程の2線コードの端にはんだ付けして、導線がむき出しになっている部分を透明接着剤で防水コーティングして、1.2cm角の小さな磁石に自動車外装用の強力両面テープで接着しました。2線コードは壊れてしまった105円の耳元スピーカーのものを流用しました。 そしてコードの反対側の端を基板にはんだ付けしました。 プラスチック製の本体にコードを通すための穴を開けました。100円ショップの3mm精密ハンドドリルを使いました。 コードを基板にはんだ付けする前にコードをこの穴に通しておかなくてはならない事に気が付き、一度はんだをはずして、穴にコードを通して、またはんだ付けをし直しました。 (;^^) 改造が終わったデジタル温度計です。これで本体から離れた場所の温度を測る事が出来るようになりました。 実は、同じような物を4つも作って使っていまして、そのうちの1つを冷蔵庫内部の温度表示に使っています。温度計の本体に磁石をボンドで接着して冷蔵庫のドアに吸い付かせてあります。ドアを長時間開けたあとは元の温度に戻るまでにかなりの時間を要する事が、これのおかげで良く判ります。ドアを開ける時間を短くするようになりました。電力の節約になると思います。 温度計のセンサー部をエンジンの吸気口付近に取り付けました。この車の場合は左ヘッドライトのすぐうしろにあります。画面左の+ネジの裏あたりに磁石を吸い付かせました。 配線をエンジンルームから室内へ回す作業は、隔壁のゴム蓋に穴を開けたりと大変なのですが、エンジンルーム(画面右側)とボンネットのすき間から車体の外へ一度出して、フェンダー(画面中央)の下を経由させて、前ドア(画面左側)と車体の隙間から車内へ引き込みました。細い電線ですので、雨漏りやすき間風の原因となる事はないようです。 メーターの前のスペースに滑り止めシートを敷いて、その上に本体を置きました。 運転中に吸気温、つまり外気温が5度を下回った時には、特に峠を越える時や橋の上を走行する際には、道路表面の凍結に注意しています。また、夏場に、日が暮れて充分涼しくなっているのにずっとクーラーを点けっぱなしにしてしまうような事がよくありますが、外気温が判ればそういう事はなくなります。燃料の節約になります。 ところで、この温度計のおかげで、夏場に渋滞に巻き込まれるとエンジンルーム内の温度が70度にも達する瞬間がある事が判りました。車を長持ちさせるコツの1つとして、エンジンルーム内をなるべく高温にしないというのがあります。高温になると、電子部品や、樹脂部品や、オイル類などが早く劣化します。夏場は、出先の駐車場に車をとめる際には、風上に車の前方が向くような場所にとめるのがおすすめです。 昔、或るヨーロッパの自動車メーカーが、日本に初めて自動車を輸出することになって、「日本の夏は暑いそうだが、現地での耐久試験はお金と時間がかかるので、現在中東に輸出している車体と同じ熱対策をしておけば大丈夫だろう」と、アラブへの輸出仕様車を日本に送り込んだそうなのですが、夏場に次々とオーバーヒートしたそうです。今では、日本は自動車にとって最も熱的に過酷な土地として知られているそうです。
by pascor
| 2009-10-02 00:06
| 雑記
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