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先日、或る山寺へ桜の花を観に行ってきました。駐車場から1kmほど山の中の参詣道を徒歩で登った所にある寺です。この山寺へは年に十回くらい登っています。 参詣道のすぐ脇を清らかなせせらぎが流れています。 山門です。駐車場からこの山門まで結構急な直線の坂道です。初めての参詣者はこの山門を見て「着いた」と思ってしまうのですが、本堂までの全行程のまだ三分の一しか来ていないという事を知ってがく然とする(笑)場合が多いようです。 山門の金剛力士です。仁王とも言います。左は口を開けて気合を発している阿形(あぎょう)、右は口を閉じて気合を発している吽形(うんぎょう)です。金剛力士は手に金剛杵(こんごうしょ)という武器を持っていまして、これは雷なんだそうです。ダイヤモンド、つまり金剛石のように硬いそうです。古代ギリシャの神であるゼウスも手に雷を持っています。関連があるのだと思います。参道は奥へと遥かに続いています。 山門を抜けてしばらく登って、振り向いて山門を裏から見たところです。木に芽吹いた新緑がきれいです。秋はモミジがきれいな場所です。 参道の半分を過ぎたあたりから険しい道が出現します。自然の石で組んだ石段と石垣に情緒があります。 途中、地蔵尊がいたる所に立っていて、参詣者をはげましてくれます。あと四丁(約400m)だそうです。 参道を三分の二くらいまで来たあたりで結構がっしりした杉の木が現われ始めます。山寺の参詣道と言えば天へ向かってスッと伸びたこの杉の太い幹です。 参道が杉の太い幹の間を縫うように登っている箇所もあります。まるで、古代ギリシャやエジプトの神殿遺跡を歩いているかのようです。 愛染堂とケヤキの大木です。弘法大師空海はこの寺のこのお堂で髪をおろして僧になったそうです。空海は唐への留学から帰って来てしばらくの間もこの寺で過ごしたと言われています。 愛染堂から本堂前広場へといたる100m程の直線の石段です。最後の難関です。ここを一段飛ばしで一気に上まで登れるかどうかでその時の体力の目安としています。 本堂のある地区はちょっとした平坦地になっています。陽あたりも風通しも良い場所です。本堂前広場には桜がたくさん植えられています。 満開の桜と観音堂です。 広場の本堂と反対側には絶景が広がっています。桜の花の間から望む山脈の峰々です。 桜の花を、崖を見下ろす角度で撮ってみました。幹から直接出ている花は栄養的に有利なのか、形の良い花が咲く事が多いです。崖の下にも桜が咲いています。 本堂地区にあるケヤキの大木と宿坊です。行き交う大勢の山岳修行者を長年にわたって見守ってきたのだと思います。大木はなぜか人を励ましてくれます。 本堂からの帰りは、もと来た参道を景色を楽しみながら駐車場までくだりました。 ここは、秘密の場所と言いますか、地下水が山肌から染み出て集まって小さな流れになったせせらぎです。この場所は水深50cmくらいあるのですが、水があまりにも澄んでいて、5cmくらいに見えます。これより上側には人跡は全くありません。人の手が全く付いていないヴァージンウォーターです。飲もうと思えば飲めます。いつもここの水をバケツで汲んで車を洗っています。水道の水よりも汚れが良く落ちます。車用の洗剤を使わなくてもこの水だけで汚れがほとんど落ちます。井戸水と比べてもそうなのですが、水道水は汚れを落とす力が弱いように感じます。浄水場でのいろいろな処理によってそうなってしまうのかもしれません。ウグイスの鳴き声をBGMとして聴きながら1時間半くらいかけて洗車をしました。ここの清水で洗ってあげると車も気持ちよさそうです。 というわけで、花見と運動と洗車を兼ねて某山寺へ行ってきました。季節によっていろいろな野の花が咲いている場所ですので、またいつかそれらも報告したいと思います。
by pascor
| 2009-04-14 23:09
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