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先日、奈良の薬師寺の花会式(はなえしき)に参列してきました。 正式な名称は、東大寺二月堂の「お水取り」と同じく『修二会』(しゅにえ)です。二月に執り行われる法会という意味です。旧暦から新暦になった現在は3月30日から4月5日まで執り行われています。東大寺のお水取りの場合には3月1日からとしたのに、花会式はなぜ月をまたいだこの期間にもってきたのか、長年不思議に思っていたのですが、今年やっとひらめきました。花会式の期間を桜が咲く時期にぴたりと合わせたのだと思います。もし真相がそうだとすれば、薬師寺はなかなか粋です。 本尊の薬師如来の脇には日光菩薩と月光菩薩が立っているのですが、日本で最も色っぽい仏像ではないかと思っています。まず、肌のつやが飛び切り素晴らしいです。青銅を鋳造したあとに表面処理をしっかりとほどこしたのだと言われています。そして、腰のひねりの表現が秀逸です。まとっている薄衣の曲線も見事です。首飾りなどの装飾物もセンスがいいです。 法会の期間、会場である金堂には、それは見事な十種の造花が本尊に対して供えられます。それで『花会式』と通称されるようになったそうです。細部にまでわたる造形も見事ですし、色も素晴らしいです。素材となる和紙は全て天然染料で染められているそうです。この期間に日中に参拝するとその素晴らしさを堪能できます。 この造花は、法会が終わったあと、お寺にゆかりのある人々に分けられるそうです。同時に供えられていた壇供(だんぐ)と呼ばれるカマンベールチーズのような形に整えられた餅も分けられるそうなのですが、花よりもおなかが温かくなる餅のほうが人気があったということで、『花より団子』という言葉が生まれたのだそうです。 法会では香炉に香が焚かれます。何という種類の香かは知らないのですが、かなり高質のもののようです。法会が進行するにしたがって堂内に高貴な香りが満ち渡っていきます。 法会の形式は、本尊である薬師如来に向かって罪をざんげするという『薬師悔過』(やくしけか)で、そのことによって得られた功徳を世の人々に与えるというものだそうです。ちなみに、東大寺の二月堂の修二会は『十一面悔過』(じゅういちめんけか)で、本尊である十一面観音がざんげを表明する対象となります。 東大寺と同じく薬師寺もかつては大学としての機能も果たしていたために、全国から集まってきた若い僧が青春の時を過ごす場でもあったわけで、そんな彼らが若さをぶつけることが出来るような内容も法会の声明のなかに組み込まれています。力いっぱい絶叫する場面が何回かあります。 この花会式の最大の特徴は、堂内で共に祈る一般の参列者も一緒にその声明を唱えるということです。参列者に唱える文言が記された冊子が渡されます。先導の僧のみが唱える文言の一部には音程を曲線で表現したようなものが添えられています。音程が上がるところは曲線が上に伸び、下がるところでは下に向かい、こぶしを回すところは折れ線になり、息継ぎをするところでは線が切れていたりします。その他の部分には音符は書かれていなくて、ただ、調子を高く唄う行の頭に「乙」(おつ)という記号が書かれているのみです。旋律は何回か参列していると頭に入ります。僧も参列者もおのおのが最も唄いやすい音程で唱えるので、全体としては和音となります。もちろん西洋音楽にはない独特の和音となります。五度、四度、長三度、短三度が同時に平行進行するような独特なものです。六度や七度の音も多少混じります。お寺の梵鐘の音のような印象の和音です。古代日本にこのような重厚な和声が存在したことに驚愕します。 この法会では金堂内に吊るされた梵鐘が要所要所でつかれるのですが、とにかく力いっぱいつかれます。ここまで徹底的に力いっぱいつかれる鐘の音はここにしかないかもしれません。あまりにも強くつかれるため、撞木(しゅもく)が鐘にヒットする瞬間に乾いた「ガツン」という音がします。背筋がピシッとしない人はいないと思います。鐘と共に太鼓も鳴らされます。以前は革が慣れていなくて硬い音でしたが、最近は、低音がたっぷりし、かつ、倍音も豊富な、全体として甘い和音のようないい音になってきました。ほかに、複数のほら貝も吹かれます。茶筒の内ぶたくらいの大きさの小さなシンバルも鳴らされます。 法会には神秘的な演出も組み込まれています。呪師(しゅし)という古代密教を司る僧が、照明が落とされて暗闇に近い内陣の中を両手に真剣を持って周回したりします。内陣の四隅でダンサーのような一回転ターンを決めたりします。もちろん真剣を両手に持ってです。居並ぶ僧とは一メートルくらいしか離れていないところでです。たまに真剣どうしが当たってカチッという音がしたりします。堂内に言い知れない緊張が走ります。よく考えてみれば、本物の日本刀どうしがかち合う音などというのは、まず聞くことが出来ないものだと思います。時代劇の効果音などとは全く違う音です。意外と、カーテンレールどうしをかち合わせたときのような残響の少ない音でした。 法会の夜の部が終了し、金堂の東の扉から外へ出ると、境内は冷え込んでいて、気温は五度くらいでした。金堂の南東には東塔がそびえ立っています。奈良時代の塔で、その端整な姿は「凍れる音楽」という表現でもってたたえられています。参列者が去って閑散としはじめた夜の薬師寺の境内でライトアップされた東塔をずっと見上げていると、闇空に突き刺さる塔の背景の雲間が少し切れて満月が顔を出しました。少し反りをともなった直線でもって造形された塔に円形の要素が加わり、カンディンスキーの絵画を水墨で表現したかのようになりました。凍りそうな夜空に最高の音楽が響き渡った瞬間でした。しばらくして月はまた厚い雲の中に隠れて行きました。中門より水墨の東塔と極彩色の西塔の両方を今一度目に納めてから、薬師寺を後にしました。参道の暗闇の中を歩いていると、耳の中に残っていた様々な音の残響がかすかな色彩をともなって目の前に浮かび、そして消えていきました。
by pascor
| 2007-04-06 23:41
| 雑記
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Comments(3)
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monaka-deutsch at 2007-04-08 05:47
草はみさん
ステキなレポートですね。和紙の花、見てみたいです。きっと上品な色なんだろうな。声明も一緒に唱えたい!どんな和音か体全体で聞きたい、そして参加したいです。冊子は後で返却するのですか。それともお持ち帰りできるのでしょうか。日本の音階はカッコイイです。 奈良は華美じゃないところがすごく好感が持てます。いいなーいいなー。今すぐに奈良に飛びたくなりました。どうしてくれよう。
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草はみ
at 2007-04-09 23:59
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monakaさん
造花は、それは見事です。本物以上である気さえします。写真の発色があまりよくありませんが、このページに画像があります↓。 http://www.nara-yakushiji.com/contens/hanaesiki/index.html >冊子は後で返却するのですか。それともお持ち帰りできるのでしょうか。 残念ながら堂の出口で回収しています。ただ、詩句に関して門外不出の決まりがあるという訳ではなさそうです。 >いいなーいいなー。今すぐに奈良に飛びたくなりました。どうしてくれよう。 それこそ、ドラえもんにどこでもドアを出してもらわないといけませんね(笑)。まあ、奈良時代から1200年以上続いてきた法会ですから、急に途絶えてしまうということはないと思います。 大阪は奈良がすぐ隣です。さらに京都や神戸といった観光地も隣です。四国も讃岐うどんや八十八ヵ所ブームで人気が出てきましたし、熊野が世界遺産に登録されてこれまた人気が出てきた和歌山も隣です。いい所です。しかし、実は、当の大阪には観光地と言えるような処はあまりなかったりします。 (^^;
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monaka-deutsch at 2007-04-10 00:38
草はみさん
ぜったい行きます!一ヶ月位かけて関西方面だけ旅したいです。楽しみ。
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