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活動性潰瘍性大腸炎に対するATM療法(フソバクテリウム・バリウム除菌療法)の開発者の大草敏史氏が2006年10月にドイツのベルリンで開催される『第14回 欧州消化器病週間(UEGW)』にてATM療法の最新の治験結果について発表をされるそうです。 その発表の内容の要約がネット上に出ておりましたので、解説も取り混ぜながらそれを紹介したいと思います。 出典:UEGW2006ホームページより(英文) /---------------------- 活動期潰瘍性大腸炎患者における抗菌剤多剤併用による効果的治療法: 二重しゃへい・偽薬対照・多施設・治験 大草敏史、ほか14名 フソバクテリウム・バリウムは潰瘍性大腸炎の発症原因のひとつではないかと我々は以前報告したが、今回、フソバクテリウム・バリウムに対する抗菌剤多剤併用療法が活動性潰瘍性大腸炎に有効であるかどうか、治験を実施した。 フソバクテリウム・バリウムに対して有効な抗菌剤、アモキシシリン、テトラサイクリン、メトロニダゾールの3剤併用(経口、2週間)による治験を実施した。治験に参加した活動期潰瘍性大腸炎患者は実薬の投与を受ける群と偽薬の投与を受ける対照群にランダムに振り分けられた。それぞれの群の登録人数は105人と105人だった。症状の評価を治験登録前と投与後3ヵ月目に実施した。 投与群では、偽薬群でと比べて、投与後3ヵ月目において、臨床的活動度のスコアと内視鏡観察のスコアにおいて著しい改善がみられた。統計的計算によってこれらの結果が偶然の結果ではないことが確かめられた(Intension To Treat解析でp=0.029とp=0.0089。Per Protocol解析でp=0.027とp=0.0064)。投与群では「下痢」、「就寝時間中の下痢」、「耐え切れない排便感」の回数が著しく減少していた。投与した薬剤による重篤な副作用は治験の期間中には観察されなかった。 \--------------------- (注:難しい医学的専門用語の使用を避けるために多少意訳を施しております。しかしながら、もちろん、医学的内容については正確に翻訳しております) といったような内容です。 多少、解説をほどこしますと、 まず、この治験は『活動期の』潰瘍性大腸炎患者を対象として実施されたということです。緩解期の患者は対象になっていません。緩解期の患者がATM療法を受けた場合、その後、フソバクテリウム・バリウムに再感染しない限り再燃することはなくなるのかどうかという治験は未だ行われていません。つまり、再燃予防としての効果があるのかどうかはまだ確かめられていません。 『抗菌剤』は、細菌を殺す効果のある薬のことです。「抗生物質」とも呼ばれている薬のことです。英語では“antibiotic”(アンチバイオティック)です。最近はウイルスを殺す薬である「抗ウイルス剤」も医療に登場してきましたし、「抗真菌剤」なども存在しますので、それらと区別をつけるために「抗生物質」よりは「抗菌剤」という名称を使ったほうがいいかも知れません。つまり、「抗生物質」に属するもののなかには「抗(細)菌剤」や「抗ウイルス剤」や「抗真菌剤」などがあるという体系です。ちなみに、「真菌」とは、いわゆる、「カビ・酵母類」のことです。 『二重遮蔽』とは、偽薬対照治験において、投与される薬剤が実薬かそれとも偽薬(たいていはただの砂糖かデンプン)かという情報について、治験参加者にも投与する医師にも知らされることなく行われる治験のことです。「2重にさえぎられている」という意味です。プラシーボ(偽薬)効果が治験結果に及ぼしてしまう悪影響を可能な限り少なくするための手法です。投与時に治験参加者に偽薬であると判ってしまっていると、「なーんだ、偽薬があたってしまった…」と気落ちして、それだけで潰瘍性大腸炎が悪化してしまうことがあったり、また逆に、実薬であると判っていると喜びからそれだけで病状が良くなったりすることがあったりといったふうに、正確な効果の判定がさまたげられてしまいます。また投与する医師が偽薬と実薬のどちらであるかを知っている場合、医師の微妙な表情などから、どちらであるかがなんとなく治験参加者にばれてしまう可能性もあります。治療の有効性を心理的外乱に左右されることなく正確に判定するためにこのような二重遮蔽の手法がとられます。 『偽薬対照』とは、実薬を投与する群と偽薬を投与する群に参加者をランダムに均等に振り分けて、その両者の結果をつき合わせることによってその薬剤の有効性を正確に判断する手法です。有効性は統計数学的解析によって判定されます。 『多施設(治験)』とは、複数の施設、つまり、複数の病院において治験をおこなってデータを取るということです。複数の施設で治験を行なえば多数の参加者を登録することが出来ます。また、様々な地域から参加者を集めることができ、参加者のプロフィールが偏ってしまう可能性が低くなります。例えば、高齢化が進んだ地域のみで治験をおこなってしまえば参加者が高齢者に偏ってしまう可能性がありますが、多施設の場合、参加者の年齢層がより平均化します。 『フソバクテリウム・バリウムに対して有効な抗菌剤、アモキシシリン、テトラサイクリン、メトロニダゾール』についてですが、大草氏らの研究チームは潰瘍性大腸炎患者の病変粘膜から採取して培養した複数のフソバクテリウム・バリウム株に対する抗菌剤の有効性実験をおこない、その結果に基づいてこの3剤を決定しています。決して抗菌剤有効性の早見表でもって安易に決定したわけではないです。投与される抗菌剤の用量ですが、ATM療法の現在の処方では、 アモキシシリン 1500mg/日 テトラサイクリン 1500mg/日 メトロニダゾール 750mg/日 です。全て経口(=口から飲む)で、投与期間は2週間です。 『テトラサイクリン』については、多少手に入りにくいためにこれを勝手にミノサイクリンなどに処方変更して独自に患者に投与している医師がいるとの情報を得ています。その場合、除菌が失敗する可能性も考えられます。ミノサイクリンが患者から採取されたフソバクテリウム・バリウムに対して効果を持っているかどうかは実験がおこなわれていません。大草氏は有効な抗菌剤を複数同時に使用しないと効果がない、つまり除菌がうまくいかないのではないかということを述べた論文(評論)を書いています。ゆえに、そういった不完全な処方によって除菌が失敗してしまった場合、「耐性菌」が、つまりそれら抗菌剤に対して抵抗性を持った菌株が生き残って優勢となり、上記の3剤では除菌できない事態になってしまう可能性もあるかと思います。 『臨床的活動度のスコアと内視鏡観察のスコア』についてですが、客観的に潰瘍性大腸炎の重度を判定するために問診や内視鏡検査などの結果を数値化(点数化)したもののことです。その数字の大小によって有効性を判定しています。 『統計的計算によってこれらの結果が偶然の結果ではないことが確かめられた』についてですが、例えば「p=0.029」なら、今回の臨床試験における結果がたまたまの偶然の結果である確率は、統計数学的な計算の結果、たった2.9%であったということを示しています。例えば、治験への参加人数が3人であって、全員に有効性が認められた場合、有効率は100%となりますが、しかしながら3人共に効果がみられたのはたまたまの偶然である可能性もあります。このような場合、統計学的計算をしてみますと、pの値が1に近いような値となり、偶然の結果である確率も高いので信頼できないという答えが出てきます。一般に、治験への参加人数が多いほどそういった偶然の結果を排除することができます。ただし、お金と時間と手間がかかります。 『就寝時間中の下痢』が病状判定の項目に加えられている理由ですが、潰瘍性大腸炎は過敏性腸症候群(IBS)を合併していることが多いとされていて、そしてそのIBSが原因である下痢は睡眠中には起こらないとされているからです。IBSは精神的なものが大腸の機能を混乱させてしまっているために起こるとされる疾病です。起きている時の下痢の回数よりも就寝時間中の下痢の回数のほうが潰瘍性大腸炎の症状をより正確に反映しているとみなすことができます。ちなみに、「就寝時間中の下痢」は、いわゆる「おもらし」を意味しているわけではありません、念のため。睡眠中に下痢性便意により目が覚めてトイレに行くことを指します。 このATM療法の最新の治験の詳細につきましては、医学論文雑誌に掲載されましたら、このブログで概要をわかりやすく紹介したいと思います。
by pascor
| 2006-09-28 14:06
| 潰瘍性大腸炎
|
Comments(30)
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コイ
at 2006-09-29 11:08
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はやく国内で一般の治療として普及して欲しいですね。まだ国内の医師の中には懐疑的なひとが多いと聞きます。学閥なども関係しているのでしょうか?欧米での普及のほうが早かったりして・・・
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pascor at 2006-09-29 23:17
コイさん、こんばんは、草はみです。保険外診療で既にATM療法を受けた人はどうやらかなりの人数にのぼっているみたいですね。懐疑的な医師もいる一方、肯定的な医師もいるようです。もちろん様子見の医師も多数いるようです。学閥という古い体制のなかにいる先生方は、日進月歩の医学の世界で、全員がごっそり世界から取り残されてしまうのではないかということを心配しています。欧米でATM療法が実施されたという情報はまだ入ってきていません。早く実施されて欲しいですし、早くその結果を知りたいところです。
今日が7日目で半分を服用し終わりましたが、副作用らしきものは全くみられません。服用前、肛門の皮膚の腫れと歯茎の腫れがあったのですが、完全になくなりました。
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コイ
at 2006-09-30 14:09
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地元のIBD患者の間では皆さんATMにかなりの関心があります。
が、受診したいが主治医に言ってもムリみたい・・・と仰る方 が多いんですね。(私も未経験です) 最近はATMどころか免疫抑制(調整)剤を勧める傾向もあるとか・・・ もう1つATMが普及しない理由として製薬会社の絡みなどはどうなんでしょう・・・(かなり薬価が安いとか) あいさつがおくれましたが、いつもこちらの最新情報を楽しみにしています。今後もお願い致します。 また草はみ様の治癒を願っております。
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ISOガバ
at 2006-09-30 17:25
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8月にかかりつけの個人クリニックでATMを処方してもらいました。
かなり改善され、下痢は全くなくなり、出血がわずかに続いている状態です。 (一時、出血が止まったのですが、食事制限を止めたらまた出血が始まりました) 薬代は実費で4500円でしたので、大した負担ではないし、ピロリ菌の除菌治療程度に気軽に受けられるようになってほしいものですね。 あと、フソバクテリウムの抗体検査ができる病院も限られているのも普及が難しい理由のひとつだと思います。
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草はみ
at 2006-10-01 11:00
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コイさん>
3剤とも薬価が安く、治療期間もかなり短いので、直接的利益は無いでしょうけども、ATM療法がUC克服への突破口となれば、日本の医学界は世界に対して超大金星をあげることになります。レベルの高さを衝撃的に世界に示すことになります。世界200万人とも言われるUC患者に対して計り知れない貢献となります。海外の投資家が日本の消化管研究分野にかなりの関心を持つことになることは間違いないと思います。 しばらくslow paceで更新をしておりましたが、そろそろ、定期的な記事UPを再開しようかと思います。情報収集と分析に莫大な時間がかかるのですが、何とかがんばっていきたいと思います。 こちらこそ、よろしくです。
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草はみ
at 2006-10-01 11:01
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ISOガバさん>
改善があったようでよかったですね。 (^^) ATM療法を実施して病状が沈静化したけれども、その後ハメをはずしてしまったために再燃してしまったというパターンの方が少なからずいらっしゃるみたいですね。それでも、服用後1年目のころには緩解状態に落ち着くというパターンが多いようであると、ある治験実施医がコメントしていました。 UCの炎症は、特に病変範囲が広い場合、大ケガに相当しますから、完全治癒に到るまでにはかなりの時間がかかるのかもしれません。全大腸型などは、もしこれが皮膚のやけどならば、面積的に、足1本を大やけどしたことに相当するかと思います。しかも、腸粘膜の修復作業は腸内雑菌が非常に多い劣悪環境下でなされなければなりませんものね。 ATM療法では投与量が多めで投与期間が長めですが、アモキシシリンもメトロニダゾールもほかの病気で飲んだことがある人が多いと思います。 フソバクテリウム・バリウムの抗体検査を実施しなくてもATM療法は可能なのですが、抗体の値が低いと効果がみられる確率が低いようですので、検査をしてからにするかどうかは医師と相談でしょうね。
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T.O
at 2006-10-05 21:38
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以前トキさんのHPで、草はみさんには親切にコメント頂いたことのあるものです。以前から、よく参考にさせてもらっています。
私は大草医師のもとで、3度のATMをし、数ヶ月間は「もう治ったんだ!」 と思えるようなくらい落着いた状態を保っていたのですが、先月頃より 悪化が始まり、とうとう10回を超えるトイレと、出血に見舞われ 予約の入っている数週先に病院へ行こうか、今行くまいかと、考えているところです。 私は地方在住で、順天堂へはふいに出むくことは出来ませんので。 既に3回しているATMですし、今後どういう治療をするのかも見当が付きません。去年、やっとステロイドを止められた今、またあの地獄のような 副作用に悩まされるくらいなら、漢方などを考える時期がきているのかと も思っております。 いろいろ情報をお持ちの草はみさんですが、私のような症状の方を ご存知でいらっしゃいますか? 大草先生の次の一手は、やはり再度ATMだと思われますか? 私の場合、ずいぶんと精神的なものが大きいと先生にも言われてい ます。でも、性格的な部分って、なかなか改善は難しくて・・・ なにかご意見頂ければ幸いです。
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草はみ
at 2006-10-06 19:13
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T.Oさん、情報をご参考にして頂いて何よりです。
(^^) 内視鏡検査の結果や抗フソバクテリウム・バリウム抗体濃度の推移を存じ上げないので、コメントは少し難しいのですが、3度ATM療法をやってみて効果が無いのでしたら、ほかの治療法を考えてみてもいいかもしれませんね。ところで、「ずいぶんと精神的なものが大きい」と先生がコメントをなさっているということは、下痢を過敏性腸症候群(IBS)によるものとみているのかもしれませんね。内視鏡でみると炎症は完全に治っているのに下痢だけが続くことがあり、そのような場合、IBSを疑う必要があると思います。IBSによる下痢の特徴は、朝の出勤の前に何度もトイレに行くとか、睡眠中に便意によって起きてしまうことは無いといったようなことが特徴です。精神的なものが大きく影響している大腸の機能不良です。ストレスにより悪化します。一方、大草先生が2度もATM療法を追加したということは、抗体の濃度がうまく落ちなかったからかもしれません。ATM療法は、残念ながら、有効率100%ではありませんで、今のところ約8割となっています。 [つづく↓]
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草はみ
at 2006-10-06 19:14
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「漢方」とは「広島クリニック観音」が処方している薬草による治療法でしょうか?そこの処方を受けてよくなった複数の患者さんから直接お話を伺う機会がありましたが、試してみる価値はあるのではないかと思います。値段的にもあまり利益を考えずに処方をされているようです。家計が苦しいのならお代はいいですよといったような事例があったとの情報も得ております。ただ、ひどい腹痛という副作用が出る方がたまにいらっしゃるようですので、そのあたりは気を付けないといけないと思います。薬草の種類が何であるかの検討は、実は私はついています。ひょっとして歌舞伎の世界でいまだ隈取に使われているかもしれません。薬局から手に入れて、また自分の体で試してみようと思っています。よいこのみなさんはまねをしないでくださいね。
[つづく↓]
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草はみ
at 2006-10-06 19:14
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ATM療法14日目最終日ですが、9日目頃から微熱と体のだるさなどの副作用が出ました。ちょうどインフルエンザの初期症状のような感じです。確かに少しつらいですね。
出血がどこからなのかでしょうね。色が変わって粘膜と混ざっているのならUCの炎症部からの出血かもしれませんし、ほとんど色が変わらず鮮やかで血液だけならば肛門部の皮膚が切れて、そこからの出血かもしれません。
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T.O
at 2006-10-06 22:02
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草はみさん 今回も親切なお返事頂き、身にしみます・・・
これまでの私の抗体値は、数ヶ月前ではマイナスと報告受けています。 (全腸型、粘液混じってかなり出血量多いです) 今回の再燃直前の内視鏡の様子は、次回診察にてコメントを頂く予定 でおりましたので、まだなんですが、ちょうど検査時に居合わせた 大草先生には「良くなってるよ」と言葉をかけてもらったのですが 実際、私の目には‘思ったより赤みが引けていない‘と映りました。 それで今回の再燃と続きました。 次回の診察では、もちろんこのことは報告となるわけですが また、数値等の様子をみて再度ATMとなるのでしょうか!? もし、広島の漢方なり、他の治療を試そうとなれば、これまでの経緯と もしものことを考えても、大草医師にはその旨相談すべきなので しょうか? これまでの恩を考えると、失礼なことは決してしたくはないと 考えています。 それにしても、広島かあ・・・遠いなあ。合う人多いかと思うと魅力 ありますね・・・ 草はみさんもATM終了ですか。効果あることお祈りします。
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T.O
at 2006-10-06 22:12
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あっ、書き忘れました。
草はみさんのおっしゃる、IBSとの疑いはとは、先生には 直接言われたことはないのですが、確かに 夜中のトイレとかは、日中これだけトイレ通いしているのに ほとんどありません。 「腸と脳は直結しているから、あまり考え事はしないこと」と 気が小さい私の性格を知ってか、言われることあります。 ではもし、IBSにもなっているとしたら、今後どういう処置が待っている のでしょうか?なんども、いろいろ質問してすみません・・・
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草はみ
at 2006-10-07 19:00
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T.Oさん>
粘血便があるのでしたら炎症部からの出血かもしれませんね。患者さんによっては大腸粘膜の修復にかなりの時間がかかる場合があるようでして、そのような場合にはしばらくは出血が続くのかもしれませんね。抗体が陰性と出ていたということは、除菌が成功していた可能性が高いのだと思います。再感染が原因で再燃したのか、粘膜の修復が遅いので炎症が起きてしまったのか、ATM療法の無効例だったので治らなかったのか… そこまでは残念ながら私には判断できませんで、大草先生が判断されると思います。 大草先生が再度ATM療法を試みられるかどうかは私には分かりませんが、残念ながらATM療法の治癒率は100%ではないということは判明しています。広島クリニック観音の漢方(生薬)を服用してみるというのも次の選択肢に入ってくるかもしれません。「ほかの治療法も平行しておこなえる」というのがATM療法の特長でもありますし、僕なら大草先生に広島クリニック観音のことをはなしてみると思います。 [つづく↓]
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草はみ
at 2006-10-07 19:01
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「脳は、生物進化の過程で、もともと、腸の神経網にできたコブにすぎなかった。そこから発達して場所を頭部に移していって巨大化した」という仮説があるようでして、脳と腸だけに共通なホルモンもみつかったりしているようです。よって、脳と、腸をコントロールしている神経網には深いつながりがあり、ストレスによって腸が機能を乱すことがあるのだとされているようです。
過敏性腸症候群(IBS)は深刻な病気ではありません。大腸癌の確率も高くならないとされていますし、出血を伴うこともないですし、内視鏡で観察してもなにも異状は見付からないそうです。ただ、患者にとっては、QOLが著しく損なわれます。 IBSの治療薬というものは存在しますが、基本的には心理的カウンセリングがいちばんいいようです。緊張で固まってしまったこころを解きほぐしていくことが治癒への最短の道のりのようです。過敏性腸症候群についてはそれ専門のサイトがネット上にたくさんあると思いますので、参考になさってはいかがかと思います。
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T.O
at 2006-10-09 21:30
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アドバイスありがとうございました。
この連休、家族での旅行を以前より計画しておりましたが 私の体調で、急なキャンセルでは子供がかわいそうで、無理をして 行ってきました。慣れない土地と、いつでもトイレ位置確認!との 不安に疲れましたが、行けなかったときの気持ちのストレスよりは ずっとマシだったかもしれません。ですが、疲れも手伝ってか 依然、良くなる見込みがありません。 出先のせいか、夜中のトイレもあるようになり、IBSであるかどうかは 疑問になりつつありますが、いずれにしろ 次の動きを意識しつつ、次回診察に備えようと思っております。 その際、漢方の件も話してみようかとも思いました。 (気が小さいので、じっくり考えてから・・・) この度は、ありがとうございました。また宜しくお願い致します!
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DCE
at 2006-10-19 00:44
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夜中のトイレがあるからIBSではない,IBDの疑いがある。この部分には疑問を抱きます。IBSでもまれに夜間に起き,トイレに行くと思いますよ。気にしすぎにより,睡眠が浅くなっているケースもありますから。この場合からも,精神的な影響が無視できないと思いますが,過敏性腸症候群は微小炎症説が有力だと思われます。
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pascor at 2006-10-19 15:48
DCEさん、こんにちは、草はみです。
そうですね、「IBSによる下痢の特徴は、睡眠中に便意によって起きてしまうことは無いといったようなことが特徴です」は「…起きてしまうことはあまり無い…」というのがより正確ですね。とにかく、総合的に判断されるべきだと思います。
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DCE
at 2006-10-29 00:10
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草はみさん、ご返信ありがとうございました。とっても楽しいHPで興味深く拝見させていただいております。IBDに関する情報が多くてとても楽しいです。私の周りにもIBSとIBDの関係があるのではと考える人がたくさんいます。少々の血液、粘血便、粘液便では痔やIBSと診断されている可能性があると思います。また、出血があった時から、内視鏡を受けるまでの日数(病院の人気に依存)も本来ある症状を隠す要因になり、IBSと診断される状況を作っているのではないかと考えています。いずれにしても、なんらかの炎症がIBSにかかわっていると確信しております。IBSがIBDの発症を示すシグナルなのか、鼻炎と副鼻腔疾患との関係によく似た独立的な炎症状態を示しているのか、今後の研究に注目したいところです。
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はがくれ
at 2007-04-28 08:02
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はじめまして、はがくれと申します。某製薬会社に勤めています。どうぞよろしくお願いいたします。私は2001年12月(当時39歳)に直腸限局型のUCと診断されました。ペンタサは継続して内服していますが、症状が強いときにステロネマ注腸を限定的に使ってコントロールしていまいた。しかし、昨日、最近ステロネマ効きが悪くなった感じがしたので大腸ファイバーを実施したところ下行結腸にUCが見つかりました。5年間、軽症が続いていたのでこのまま行くのかなと考えていましたが甘かったようです。流石に心配ですので、以前からここで知ったATM療法を試してみたいと考えています。しかし、九州に住んでいますので順天堂病院は無理です。F.バリウムの抗体検査は順天堂以外で、例えば市中の検査センター(SRL等)で検査できないでしょうか。また、検体(血清)を順天堂病院に送ることも可能なのでしょうか。ご教授頂ければ幸いです。
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草はみ
at 2007-04-28 23:48
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はがくれさん、こんばんは、こちらこそよろしく。
残念ながら「血清中抗フソバクテリウム・バリウム抗体」の検査は今のところ大草先生のところでのみ実施されているそうです。大草先生は希望者に検査を1万円程度の料金で実施することも考えておられるそうなのですが、まだ実施には到っていないようです。検出の作業はすべて順天堂大学でおこなっているようです。基準抗原は大草先生の手元にあるようです。 ところでですが、ATM療法の多施設治験の拠点の1つだった「大分大学 総合診療部 消化器内科 村上和成医師 097-549-4411」に抗体検査を受けられないかを問い合わせてみてはいかがでしょうか。
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はがくれ
at 2007-04-29 22:20
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草はみさん、早々のお返事有難うございました。問い合わせてみることに致します。
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胃痛
at 2007-05-08 10:56
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http://www.geocities.jp/ulcerativecolitiscure/treatment.htm
草はみ様、上記HPの方は抗真菌剤の摂取で症状がよくなったそうですが、これはATM療法に近いものなのでしょうか?
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草はみ
at 2007-05-09 00:30
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胃痛さん、こんばんは。
上記ホームページのご主人のHP(英文)で紹介されている、抗真菌剤によるIBD治療の理論的背景について述べている記事 The Fungal Etiology of Inflammatory Bowel Disease By David A. Holland, M.D. http://www.healthe-livingnews.com/articles/fungal_etiology_of_inflammatory_bowel_disease.html に目を通してみました。 潰瘍性大腸炎やクローン病の発症には真菌、つまりカビ類や酵母類が関わっているのではないかという仮定のもとに患者に抗真菌薬を投与し、真菌類が分泌する毒素(マイコトキシン類)に汚染された食材を避けるために独特の食材制限を同時におこなうというもののようです。 カンジダ・アルビカンスなど、腸炎を起こす真菌も知られていますので、腸にいる真菌が関与している可能性は否定できないと思います。どうやらまだきちんとした治験はおこなわれていないようですが、今後実施されることを期待します。 [下に続く↓]
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草はみ
at 2007-05-09 00:31
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ATM療法の開発の経緯に習って、
◆IBD患者の病変部の粘膜に真菌が存在していないかどうかを顕微鏡で調べる ◆もし存在しているならばその真菌の単離と同定を試みる ◆その真菌、またはその真菌の培養液を実験動物の腸に注腸してみて腸炎が起こるかどうかを調べる ◆その真菌が分泌する毒素を同定する ◆純粋な毒素を準備して実験動物に注腸してみて腸炎が起こるかどうかを調べる ◆IBD患者にその真菌に対して特に効果のある抗真菌剤を投与して、除真菌が成功した患者において症状が改善するかどうかを調べる という道筋がいいのではないかと思います。上記の道筋を通らずにいきなり「どんな真菌にも幅広く効く抗真菌剤をとりあえず複数同時投与してみて効果の程を観察する」という上記ページのような方法もあるかとは思いますが、除真菌が成功したかどうかをモニターできませんので、やはり上記の道筋に沿って研究が進められることを期待します。 [下に続く↓]
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草はみ
at 2007-05-09 00:32
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とにかく、IBDの発症には腸の中にいる何らかの微生物が関わっているということが確実視されてきています。フソバクテリウム・バリウムのほかにも発症に関わっている微生物がいる可能性があるとされていますので、真菌の分野の研究も進められていくことを期待します。
発症に関わっている微生物が一つ一つ同定されていくことによってより多くのIBD患者が根本的治癒に到る可能性が出てくると思います。
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胃痛
at 2007-05-10 13:31
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草はみ様
早速且、丁寧なご説明ありがとうございます。早くUCの根本原因菌が解明され、完治できる日がくることを祈るばかりです。 今日、私は正式にUCの診断を受けました。細胞検査に加え、細菌検査の結果も出たのですが黄色ブドウ球菌ベータラクタマーゼ産生菌が少量みつかった以外は腸管内病原菌は無いとのことでした。 このような場合でもATM療法は有効なのでしょうか。フソバクテリウム・バリウム菌はUCの最近検査では検出されないのでしょうか?
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pascor at 2007-05-10 23:41
胃痛さん、こんばんは、草はみです。
医師が細菌検査のサンプルを検査会社に提出する際に「このような菌がいないかを調べてくれ」と検出の対象とする範囲を指定すると思うのですが、その範囲の中にフソバクテリウム・バリウムが含まれていれば陽性なり陰性なりの結果が返ってくると思います。しかしながら、フソバクテリウム・バリウムは培養が難しい菌とされていて、培養法では検出は難しいそうです。 ATM療法は順天堂大学の大草先生のもとでおこなわれる治験に参加する際の必須検査である「抗フソバクテリウム・バリウム抗体濃度」の値が高いUC患者には効果が高いようであるとされています。この検査は一般の病院ではおこなわれていません。ちなみに、日本の潰瘍性大腸炎患者のうちこの抗体の値が高い人は7~8割くらいではないかと今のところみられているようです。
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胃痛
at 2007-05-14 10:28
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草はみ様
ご返答ありがとうございます。今回の最近検査で病原菌が発見されなかったといって、フソバクテリウム・バリウムが無いというわけではないのですね。ATM療法が効くかもしれないという意味で希望が持てそうな気がします。ありがとうございます。 あと一点質問させていただきたいのですが、ペンタサを飲み始めてから、わき腹から背中に掛けて違和感(鈍い痛みのようなもの)を感じるのですが、これは副作用の肝機能障害の可能性ありでしょうか?通常、肝機能の障害の副作用が出た方はどのように副作用に気が付くのでしょうか?
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草はみ
at 2007-05-14 23:11
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胃痛さん、こんばんは。
潰瘍性大腸炎患者もクローン病患者も普通は主治医が定期的に血液検査をします。そのときに肝臓や腎臓やすい臓などの異常が発見される場合が多いです。肝臓の場合は黄疸(おうだん)の症状が出て気がつくこともあります。新たな薬が追加された場合、次の診察では出来るだけ血液検査をしてもらったほうがいいと思います。 違和感がある部分が体の中心より右手側に寄っているならば肝臓の異常の可能性があり、左手側に寄っているならばすい臓の異常の可能性があり、左右両方なら腎臓の異常の可能性があります。 ペンタサの副作用としてすい炎も、肝炎も、腎炎もあげられています。どれも重篤な場合は命に関わりますので、重症化する前に早期の段階で発見すべきです。早めに血液検査を受けられることをお勧めします。
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胃痛
at 2007-05-16 21:14
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草はみ様
ご返答ありがとうございます。腹部の中心部(胃の高さ)より右がわに違和感を感じます。やはり肝臓でしょうか。。。黄疸等の目だった症状は ないのですが、右腹がひたすら変な感じです。精神的なものかもしれませんが。。。 現在ペンタサ9錠で完全に症状が治まっているため、もしペンサタサを やめないといけなくなった場合、かわりに何を飲んだらよいのか不安です。。。ステロイドだけは飲みたくありません。 広島漢方を試してみる手もありますが。。。 広島漢方の成分と言われる「錫類散」を個人輸入して飲んでみようかとも思ったりしています。。。
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