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結核の予防に使われるBCGワクチンが大腸の急性および慢性炎症を抑制する事を、フランスの研究チームが動物実験で確かめたそうです。実験に使われたBCGワクチンは拡張真空凍結乾燥法という新しい技法で作成された死滅型ワクチンだそうです。治療効果だけでなく予防効果もみられたそうです。ヒトにおける臨床試験を2013年に開始する予定だそうで、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎やクローン病など)の治療薬を目指しての開発が予定されているようです。 フランスのパストゥール研究所は歴史ある研究所で、結核予防BCGワクチンを開発した「本家本元」です。死滅型BCGワクチンの拡張真空凍結乾燥法による新しい製造法を現在開発中で、このワクチンは従来のBCGワクチンよりも効果が高く副作用が少ないという動物実験の結果を以前に発表しています。この新しいBCGワクチンが動物実験で喘息に対して有用な炎症抑制効果を示した事も以前に発表しています。そして今回、大腸の炎症に対して治療効果と予防効果がある事を動物実験で確かめたと発表したようです。 ▽▽▽▽▽▽ ここから内容が少し専門的 ▽▽▽▽▽▽ BCGワクチンが持つ炎症反応抑制効果の研究の発端となったのは、日本の和歌山における調査研究だったのだそうです。ツベルクリン反応陽性の児童はアトピー性皮膚炎の発症率が低いという調査結果の報告論文です。その後盛んに調査研究や動物実験がおこなわれるようになったそうです。「複数の疫学的研究、特に日本における研究で、BCGワクチンの接種を受けた子供ではアレルギー諸疾患や喘息の発症頻度が低い事が報告されています」と研究チームのリーダーがコメントしています。 BCGワクチンが炎症抑制効果を発揮するメカニズムについてですが、拡張真空凍結乾燥法BCGワクチンを皮下注射することによって制御性T細胞(T-reg)の増加とInterleukin-10、TGF-betaなどの炎症抑制性サイトカインの産生が導かれるからではないかと研究チームは動物実験による結果から推測しているようです。 拡張真空凍結乾燥法(extended freeze-drying)によるBCGワクチンは生ワクチンではなく死滅ワクチンなのでより安全で、しかも炎症抑制効果がより高いとパストゥール研究所はコメントしています。忍容性(=副作用などがもたらす不快感が耐える事ができるレベル内であるかどうか)は良好で、副作用はみられても軽いもので、免疫機能を低下させてしまわないという特長があるとアピールしています。実験に使われたワクチンはMycobacterium bovis 1173P2株からどうやら作られたようです。加熱、化学薬品、放射線照射などで菌を処理してワクチンを製造する従来の技法では分子に大きな改変が発生して有害な物質が生じたりするが、拡張真空凍結乾燥法(EFD)でもって製造すれば有害物質の発生が避けられると主張しています。 「Mycobacterium bovis」という名称から分かりますように、BCGの原料であるウシ型結核菌とMAP菌(Mycobacterium avium subspecies paratuberculosis)は同じマイコバクテリウム属に属しています。MAP菌がクローン病の発症に関わっているのではないかという情報を今までこのブログでたびたび紹介してきましたが、BCGワクチンが腸炎に対して抑制効果があるという今回の実験結果と何らかの関連があるのかも知れません。 △△△△△△ ここまで内容が少し専門的 △△△△△△ 【情報源】 ◆Un dérivé du BCG, piste prometteuse pour traiter les maladies inflammatoires chroniques intestinales (フランス語) MyPharma Editions Publié le Mercredi 17 août 2011 ◆Un dérivé du BCG testé contre la maladie de Crohn (フランス語) Priorité Santé Mutualiste [ créé le 25 août 2011 ] ◆Un dérivé du BCG contre la maladie de Crohn ? (フランス語) Destination Santé [25 août 2011 - 09h27] ◆研究チームがこのたび発表した論文: Mycobacterium bovis Bacillus Calmette-Guérin killed by extended freeze-drying reduces colitis in mice. Lagranderie M, Kluge C, Kiefer-Biasizzo H, Abolhassani M, Nahori MA, Fitting C, Huerre M, Bandeira A, Bercovier H, Marchal G. Institut Pasteur, Laboratoire d'Immunothérapie, Paris, France. Gastroenterology. 2011 Aug;141(2):642-52, 652.e1-4. Epub 2011 May 14. <論文要約> (英語) ◆拡張真空凍結乾燥法BCGワクチン皮下注射が喘息モデル動物に対して有効というマスメディア発表: Le BCG pour traiter l'asthme ? (フランス語) Site Web Institut Pasteur 15/01/2010 ◆Le vaccin BCG, une arme contre l'asthme ? (フランス語) Par TF& News (Avec agence) le 15 janvier 2010 à 17:57 ◆拡張真空凍結乾燥法BCGワクチンに関する学会での発表の様子(動画): Obtention de l'EFD (ITP-01) anti-inflammatoire dérivé du BCG par déshydratation (口頭発表:フランス語/スライド表記:英語) ◆拡張真空凍結乾燥法BCGワクチン皮下注射が喘息モデル動物に対しても有効な事を報告した論文: Mycobacterium bovis bacillus Calmette-Guérin killed by extended freeze-drying targets plasmacytoid dendritic cells to regulate lung inflammation. Lagranderie M, Abolhassani M, Vanoirbeek JA, Lima C, Balazuc AM, Vargaftig BB, Marchal G. Laboratoire d'Immunothérapie, Institut Pasteur, Paris, France. J Immunol. 2010 Jan 15;184(2):1062-70. Epub 2009 Dec 9. <無料全文.html> (英語) ◆ツベルクリン反応陽性の児童はアトピー性皮膚炎の発症率が低いことを報告した論文。日本での研究。この論文がBCGワクチンが持つ炎症抑制効果研究の発端: The inverse association between tuberculin responses and atopic disorder. Shirakawa T, Enomoto T, Shimazu S, Hopkin JM. Science. 1997 Jan 3;275(5296):77-9. <論文要約> (英語) 初めまして、博識&勉強家の方で尊敬しております 私も掲示板を運営しており、少なからず勉強しております 少し、知恵をお借りしたいと思います もし、宜しければorenge290@nifty.comまで メール下さい。ドイツへ診察&卵を貰う手段等教えてく下さい 非特異的減感作療法をご存知でしょうか? この寄生虫と理論的には似てますね。人間の抗体を(尿から)取り出して、製薬化したものを、注射すると難病が治るという研究報告が ありまして、キメラ抗体(30年前です)を即席で、アストレメジン&msマスチゲンを混合液で作り、膠原病へ注射すると(皮下)30%は 1回目で、症状が寛解して3枚までなら70%が改善したという報告が ありますが、この研究は、薬の製造中止と共に消え去りました。 その後、ノイロトロピン療法で膠原病を治してる医師が居ます 私の方では、情報が沢山あるので興味があれば 是非メール下さいM(__)M 喘息の薬で新薬の炎症を全体的に止める ゾレアというのが国内で認可を受けてます。 ステ&免疫抑制剤&全ての投薬を10年以上 ~20年継続してた患者さんの70%近くが寛解して おり、体全体も軽くなり若返るようだと口を揃えて話してます 多分、この新薬なら膠原病の炎症も止める可能性がありますね 上記のワクチンは、派生元として考えられるのは 減感作療法の主軸です。ハチ毒によりアレルギーが完治したとか インフルワクチンや肺炎球菌等でアレルギーや初期の膠原病が 完治したというのは少ないですが、世界的に存在してる事実です 特に、膠原病やアレルギーを治す遺伝子のスイッチを 切り替えるショックを与える事で治すという考え方も実在してます 私は13年間情報を無料で提供して来て勉強をして来てますが 彼方様のような勉強家と巡り合う事は無く 出来れば、勉強をさせていただいて情報を 頂ければと思います。宜しくお願いします ひでちゃんさん 非特異的減感作療法は最近知りました。免疫機構には解明されていない部分が依然あまりにも多い事をあらためて感じました。 先進国以外では自己免疫疾患やアレルギー疾患を発症する人が少ないという事実が重要だと思います。日本でも昔は、日常的に、川で泳いでいて少し水を飲んでしまったり、毛虫などに刺されたり、平和主義的な寄生虫に住み着かれたりする事で、免疫機構が良い経験を積み、正しい判断をする事ができるようになっていたのだと思います。 予防として例えばアウトドアでの活動の時間を増やしたりするのは良い事だと思いますが、問題なのは、既に発症してしまっている場合は、免疫機構に経験を積ませる処置は、場合によっては致命的な副反応を引き起こしてしまう可能性があるという事です。ですので、できるだけ安全な方法を探していかなくてはなりません。今回の記事ではBCGワクチン接種がそのような処置の候補となる可能性を紹介しましたが、ひでちゃんさんの情報では、ほかにも、既に認可されている薬剤をうまく利用しながらいろいろな方法が試されているのですね。勉強になりました。 (下に続く↓) >ドイツへ診察&卵を貰う手段等教えてく下さい
ブタ鞭虫卵による寄生虫療法の事でしょうか? 製薬会社が本格的に治験を始めたのと同時に卵製剤の供給ルートをどうやら少し絞ったようなかんじです。ドイツまで行けばこの治療法を実施する事ができるのかどうかは、Ova-med社、あるいはドイツの患者団体DCCVへ問い合わせないと、残念ながら現在の状況はわかりません。
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